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April 9, 2011

『ダブルキャスト』（２３４）第７章・祈り

テーマ：連載小説を書いてみようｖ(10178)

カテゴリ：ダブルキャスト

「さっきは失礼しました」
　隆一は言った。
「いや、私もいまの事件では何もかもが後手に回って、苛立っていたんだ」
「事件をお任せになっていた、岡田という人が亡くなっているのだから、情報が少ないんでしょう」
「……」
　彼は、だまってうなずいた。
「君たちにまで、迷惑をかけてすまないと思っている」
「いえ、ここまで来た以上は犯人を許せませんから。ナオミも、全力を傾けて協力する気でいますよ」

　ミーシャは、声を絞り出した。
「それは光栄です」
　隆一は笑った。
「じゃ、本当に行かなければならないから」
「あ、じゃこれを…」
　隆一は、さっき怪しげな雑貨屋で買ったレンブラントの聖母子を、ミーシャに手渡した。
「何だ？これが事件の鍵だとでも？」
「いえ…、なんていうか、プレゼントです」
「は？何の」
　ナオミにやれと言われたから、と答えるわけにもいかず、口実に困った。
「確かに私は３月生まれだが…よく知ってたな」

「あの…おめでとうございます」
「ありがとう」
　彼は、腑に落ちない表情で、手帳の聖母子像を眺めた。
「良く知らないが、いい絵だ」
「レンブラントだそうですよ」

　ミーシャは笑った。いままでのような、どこか引きつった笑いではなく、リラックスした様子だった。
（１０００ページの文字よりも、たった一枚の絵が心の重圧を和らげる事もあるんだ…）
　と、実感した。
「いまは忙しいが、今度キャッチボールをしよう」
「は？」

＜つづく＞

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☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

　今日、電気料金の請求書を見たら、いつもより３０００円ほど減っていました。
　先月、３月１１日の東日本大震災発生から２日間、停電があったから…と思ったけど、いつもの電気料は日割りにすると４００円弱、というところ。
　２日間の停電で減ったわけではなくて、ここ１ヶ月の節電が効いたみたいです。
　いままでも節約してはいたんですが、さらに節電しても家の中ではたいして不自由がなかったです。
　東北電力管内では、計画停電の可能性はずっとあるとのことなので、今後も節電を続けましょう～
　玄関、お風呂に手洗いの電球、寝室の読書灯が切れたら、省電力のＬＥＤに買い換えます。

　この間の余震で停電になったときは、ＬＥＤライト３つで灯りをとりました。
　その間、ラジオを聞いているとき、青森の東通原発などの外部電源が遮断して、非常用発電機で使用済み核燃料を冷却している、と聞きました。
『外部電源が遮断』というと非常にものものしいですが、要するに停電ですね。

　一連の福島第一原発の大事故のためか、東通村や六カ所の『外部電源の遮断』と聞いて、質問している女性記者の方の声が、心なしか震えているように聞こえました。
　耳をすましてラジオを聞いていると、声の調子などから恐怖感がハッキリとわかったりします。
　東通村も、非常用のディーゼル発電機が燃料漏れを起こして使えなくなったりして、かなり危なかったのだから、しっかり整備してほしいもんです。
　本震から余震まで、１ヶ月近くもあったというのに…
　個人的には、青森県にはこれ以上原発は要らないと思います～

　生協の配達は毎週あっても、まだ品数は少ないです。
　ただ、災害共済の給付金を受け取る方に渡すための折り鶴作りを頼まれました。