☆★☆季節の風☆Kazeのミステリ街道☆

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April 14, 2011
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カテゴリ: ダブルキャスト


 裕哉は、ひろびろとしたカウンター内にある、銅のタンクを指さした。
 それは小樽で見たときと同じ型のタンクだった。
 麦の生産が盛んな北海道は、地ビールもまた多い。
「おいしそうねぇ、ノド乾いたわ」
 てる子が笑った。
「席はけっこうあいてますけど、良かったらカウンターへどうぞ。これからライブもありますから、見てやってください」
「広瀬君のバンド?」
 権太がきいた。広瀬とは、裕哉の演劇仲間で、大道具をやっているという。

「私たちは構わないわ。ここのカウンター、とっても広くてラクだから」
 鮎子が言った。たしかに、ここはカウンターといっても、バー・カウンターのような狭苦しさはなく、奥行きのあるテーブルに、手に余るほど大きなメニューが載っている。
 ゆったりとした椅子も座り心地が良さそうだ。
「最初に来たとき、ここでイベリコ豚の生ハムを頂いてね、とっても美味しかったんだけど今日もあるかしら?」
 てる子が聞いた。
「ええ、もちろんです。いくらでもどうぞ」
 裕哉が答えた。
「やった!一皿1000円で食べられるなんて、滅多にないから、皆さんで頂きましょ」
 てる子が笑って、5人分注文を出した。
「あら嬉しいわ~、おなかすいてきちゃった」
 ナオミは、素直に喜んでいた。

 隆一は驚いた。
 函館のビアホールで、このようなルートを押さえられるのが不思議である。
「飲みものはビールでいいでしょうか?」
 裕哉が聞いてきた。
「ええ、皆さんビールでいいわよね」

「そうですね…あ、俺、運転手だからなぁ」
 権太が、残念そうに呟いた。



<つづく>

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 今日は、未明から緊急地震速報が鳴りまくりの1日でした。
 一日、大きな地震が起きなかったようで良かったです。
 震度5,6と続くと、参っちゃいますから・・・
このごろは、福島浜通りと茨城県沖に集中していましたが、少しは勢いが弱まってきたのでしょうか。

 大きな余震が起こると、また津波も来てしまうので気をつけたいです。
 特に、1~3ヶ月以内に起きた場合、防波堤の復旧が間に合わず、内陸部まで浸水が進む可能性もあると思うので、こんど大きなのが来たらPCを持って2階へ避難ですね^^;

 小説にupした、函館のビアホールは、たぶん津波の被害にあって休業中のお店だと思います。
 JNN系列のニュースでチラッと見たのですが、違ってたらごめんなさいm(_ _)m

 5月中の再開を目指して、新入社員の方も一所懸命研修をされているのを観ました。
 あまり報道されてないけど、北海道の太平洋側沿岸部も津波の被害が大きくて、釧路でもやっと、湾岸の商業施設が復旧しだしたと聞きました。
 頑張れ港町
 いまはお金がないけど、いつかまた旅行に行きますよ~

 寝る前に折り鶴を折って、1週間ごとに生協の配達の人に渡しています。



 被災者の方の気持ちが少しでも和らぐといいですね。






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Last updated  April 15, 2011 01:47:45 AM


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