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April 30, 2011

『ダブルキャスト』（２４９）第７章・祈り

テーマ：連載小説を書いてみようｖ(10178)

カテゴリ：ダブルキャスト

「はい、はい、危ないから下がって！！」
　タクシーの運転手たちが、だれからともなく集まった群衆を誘導していた。
　隆一たちは、言われるままに下がるしかなかった。
　到着した消防隊員はすぐに消火活動を始め、現場はサーチライトの明かりに包まれた。
　火の勢いが治まるなかで、救急隊員が人を運び出す様子がちらりと見えたが、暗くて様子がわからない。
「ああ、もう終わっちゃった」
　携帯で動画を撮影している観光客がいる中、こっちは気が気でない。
　あたりには、まだ煙が充満している。

　後ろのほうで消火を見守っていた、沢田母娘が近づいてきた。
「ねえ、どうしてあんなことになったんです？」
　てる子が、近くにいたタクシー運転手に訊いた。
「どうしても何もよ、誰かがガソリンぶっかけて、火のついたライターば、投げていったんだよ。放火だ放火！！俺はっきり見たもの！」
　５０歳代の運転手は怒鳴った。
「頭さ来るなもう！人殺しに放火に…俺の車さも火が付くとこだったべな！警察、何やってんだか」
「どんな人がガソリンを撒いたか、見えました？」
　ナオミが訊いた。
「いやぁ…暗すみ（暗闇）になっててわかんねな。一瞬の話だったしよ」
「中にいた人は、どうなってました？」
「んー、俺ら最初は消すに必死でさ。ガラスも割れないし…でも、なんとか割ったよ。気は失ってたけど、息してたな。あとは、救急にまかせたすけ、わかんね」

「さーそこまではなぁ…この辺だら、救急があいてるのは市立病院か…」
　彼は、駆けつけた警察官に呼ばれて、走っていった。
「俺がビール飲んでなければ、こんな事には…」
　権太が言った。
「まさかここまで、やるとはね」

「早く病院へ行きましょう。詳しい話は、あとでミーシャから聞けるわ」
　彼女は髪や肩にかかった灰を払い落としながら、歩き出した。
（ああ、神様……！）
　信仰心のないはずの隆一も、心の中で必死に祈りながら、騒然となったベイエリアを後にした。

＜つづく＞

☆次回から、第８章に入ります。

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☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

　今日も、ほとんど雨の１日でした。
　夕方から買い物に行ってきたかったけど、あまりに雨が強くてパスです。
　そのかわり、フィギュアの世界選手権の女子フリーを観ていました。

　きのうのショートプログラムは民放のフジＴＶで観たけど、今日はスカパー！で。
　なぜＳＰだけ民放で観るかというと、ＳＰを生放送するチャンネルは契約していなかったためです。

　民放で観ると、選手のインタビューがあったり、メッセージを観られたりして面白いところもあるんですが、女子の実況はちょっと昭和のテイストが・・・
　ショートプログラムの時の、『ジャンピン・ジャック・かなこフラッシュ！！』にはかなり引きましたね・・・
　ロシアのマカロワ選手が出たときも『ハドソン河のロシアンガール！！』でしたしね～
『ハドソン河のモスコー』をもじってるんでしょうけど。
　聴いているときは笑えるんだけど、やはり疲れますね
　試合はスポーツ専門チャンネルのように、淡々と競技を解説してくれるほうがいいです。

　そして、安藤選手、フリーで逆転おめでとうございます！！
　震災のことが気になるのか、心から笑えないような感じだったけど、彼女のそういう面も好きですね。
　真央ちゃん、村上選手もお疲れ様でした～　
　八百長で２位に付けたキム選手よりずっといい演技でした。
　ただ、真央ちゃん痩せすぎで心配しています。
　来シーズンは競技に集中できるといいです。

　スポーツ界での、韓国の八百長は詳しい方の間で有名なのですが、フィギュアまで及ぶとは考えていなかったですね。
　買収その他の工作にお金使いすぎ？なのか、キム選手の衣装はＳＰもフリーもぱっとしなかったと思います。そんなに資金潤沢というわけでもなさそうですね。
　こういう工作に負けず、選手の皆様には次シーズンも頑張ってほしいです

　去年、植え付けたばかりのラズベリーが花を咲かせようとしています。