フィールド・オブ・甲子園

イチローの打撃フォーム分析

イチローの打撃フォームを研究・分析してみました。

　イチローの打撃フォームを見ると、完全に体がスウェー（体が前に突っ込むこと）しているのがわかります。また、ボール球でも打ちにいってそれをヒットにしてしまうのも大きな特徴の１つです。
　普通、体がスウェーしてしまうと内角低めの球や変化球が打ちづらくなるという欠点があるため修正するものです。しかし、今や世界一のヒットメーカーの打撃フォームは体がスウェーしているのです。
　体がスウェーすると、欠点しかないのでしょうか。それはないでしょう。世界一のヒットメーカーの打撃フォームなのだからどこかに利点があるはずです。それはおそらく、右足に体重を乗っけて右足主体で回転することによってバットヘッドの出がよくなるという点だと思います。また、走り出しやすくもなるので内野安打が増えるという点も考えられます。
　イチローのバッティングスタイルは、完全にホームランを捨てたスタイルなのではないでしょうか。まず、ホームランバッターはたとえヒットにできる球でもボール球だったら打ちにいきません（場面によっては打ちにいくケースもありますが・・・）。しかしイチローはあえてそれを打ちにいき、ヒットにしてしまうのです。内野安打は狙って打つものではありませんが、イチローはそれを狙って打っているのでしょう。古くからある「好球必打」の概念を捨てさり、ヒットを打つことに専念しているのです。

　イチローの打撃フォームはイチロー自身が自分の長所を生かして自分のスタイルを貫くにはどうしたらいいいのかと考えに考え抜いたあげく、作り上げたフォームなのです。しかし、一般的には体をスウェーさせるのはタブーとされているので軽い気持ちでまねをしてしまうと逆に打てなくなってしまう恐れがあると思います。

　どうですか？イチローの打撃フォームの特徴をお分かりいただけたでしょうか？やはり歴史に残る選手の打撃フォームは思いつきでやったのではなく研究・努力の賜物なんですね。

イチロー５１