江戸東京ぶらり旅

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敬老の日


 まだ若いからいいって? そんなこと言わないで,ちょっと聞きなよ。

 老人福祉法が制定された昭和38年,その9月15日が「老人の日」と定められたのですが,昭和41年に「敬老の日」と名称変更。

 それじゃ「老人」って何ということですが,「老」という文字はお年寄りが腰を曲げて杖をついた姿をあらわした象形文字。ほら,しらねえだろう。これで少しは賢くなったな。

 でも今のお年寄りって元気だね。上野の静養軒などに平日行くとお年寄りばかり。でも元気に大きな声でおしゃべり,ハヤシライスが出てくるやぺろりと平らげる。十代の若者などよりよほど健康,いつまで生きるの,ってな感じで本当に頼もしい限りです。「腰を曲げて杖をついて」が老人の定義だとすると,この方々はまだまだ青春真っ盛り。

 それで「初老」ですがね,これは普通は40歳を言うのだ。40肩になって腕が突然動かなくなったり,新聞の文字が見にくくなったり,夜の営みがちょっと苦痛になったりと,じわじわと老人に向かって歩み始める頃だなね。中には白内障の前兆が現れ,白髪もまじり,あるいはちょいと薄くなり・・・人生50年,夢幻のごとくなり。怖いって? もうすぐこうなるから,覚悟しとけ。

  半分は 枕へわける 五十年 (柳多留拾遺)

 それに50年と言ったって,半分は寝ているのだから,実際に生きたのは25年か,と思いきや,あちこち悪くなりながら,60,70・・・男性平均80歳,女性はしぶとくさらに生き,年金すっかり元を取り,今の若いのだらしないとお説教。本当にすばらしい敬老に値する老人達。一方少子化で,街には子供達の姿がない。どこにいったら子供が見られるの。「ほらほら,来てみて。あれが子供よ。へー,珍しいね」なんてな時代にならなければいいのにね。あんたが年取ったら,こんな時代になってるかもよ。

 えっ,その前に地球温暖化で住むとこなくなってるって? そうかも知れねえな。そうならないように,あんたもがんばんな。


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