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2014年01月14日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 2曲目が終わり、やはり東園桔梗は大きな拍手に包まれた。

 「さて、本日の3曲目は、フランツ・シューベルトの歌曲をおおくりします。〈9つの歌曲〉の中から、《音楽に寄せて》D547です。作曲は1817年にされたものです。作詞は、フランツ・フォン・ショーバーのものです。やさしい芸術よ、で歌い始まるこの歌曲は、まさにタイトル通り、芸術、そして音楽に心から感謝するものとなっています。私が、高校3年間、白雪学園で音楽を学ぶことができたことは本当に口ではいいあらわせないほど幸せなことでした。きっと、将来生徒のみなさんの中にも、本格的に音楽の道に進む人もいることと思います。音楽や芸術は、かならずや私たちを豊に成長させてくれます。そう信じて日々の学園生活を送ってください」

 東園桔梗は満面の笑みを浮かべて、そう全体に語りかけた。

 そのメッセージに茂美はもちろん、親友たちも3年生2年生の先輩方も大いにうなずくものがあった。

 八幡八五郎景時先生は、テンポ良く歯切れの良いリズムを刻む。そのふくよかで、少し哀愁を帯び、心に染みいるようなピアノの、シューベルトの旋律が第二音楽室に響き渡る。いつしか〈ザ・ホワイト・スノーズ〉のメンバーたちも第二音楽室の後ろで聴いていた。

 フランツ・シューベルト《音楽に寄せて》D547(1817年);ドイツ語

 やさしい芸術よ、何と数多くの灰色の時、
 人生に容赦なくわずらわされたときに、
 私の心に火をつけて暖かい愛情を感じさせ、


 あなたの竪琴から流れ出るため息が、
 あなたの甘く清らかな音階が
 しばしば私によりよい時の天国を開いてくれました、
 やさしい芸術よ、私はそれをあなたに感謝いたします!

 東園桔梗は、ドイツ語で高らかにシューベルトを歌いきった。東園桔梗の顔はきらきらと輝いていた。

 そのあまりの見事さ、美しさに茂美の小さな胸は感動で震えていた。

 なんてすばらしい演奏なんだよ!

 なんて美しい音楽なんだよ!

 なんて音楽の力はすごいんだよ!

 茂美はそう何度も心の中で声を挙げた。そして、いまにもどんぐりまなこから涙がこぼれそうになったのである。






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最終更新日  2014年01月14日 21時22分55秒
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