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2014年01月25日
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カテゴリ: カテゴリ未分類



 みんな、どどどどどと駆けていた。

 もちろん先頭を切って行くのは茂美である。豊岡美園と三室戸志乃は、

 おい、しげみ!家庭科室かカフェルームか?とかけながら聞く。

 茂美は鼻をくんくんさせ、カフェルームだよ!と断言した。迷うことはなかった。カフェルームの方から、甘いスイーツのかおりが漂ってきていたのである。

 先頭の茂美がカフェルームの手前まで来ると、突然に止まり、いきなり両手を横にぴっとのばした。茂美以下後ろの1年生の親友たち、2年生3年生の先輩方は、どどどどと急停車する!

 部長の井草温子が、

 おい、しげみ、なんでいきなりとまるんだ!

 と、両目をまんまるにしていった。



 「いぐさせんぱい、みなさん、みんな、お静かに!なんか、いつもの雰囲気と違う感じがするんです。あたいの直感ですが」と真剣な眼差しで、いった。

 「しげみ、それって、もしかしたら、スイーツがない、ということか?」豊岡美園が心配そうに聞く。

 外山桜は、そんなの、いやーん!という。

 「そうじゃないよ。確かにスイーツ、ケーキをつくっているよ。間違いない。この匂いから、いろんなケーキをつくっているし、もしかしたらエクレアもあるかも」と茂美は冷静にいった。

 その言葉にみんなは、

 エクレアー!

 と、表情を大きくし、声を挙げた。おぺしゅうけんと有志のメンバーの期待は一気に高まる!

 しかし茂美はふたたび、

 しずかにしてください!

 といった。そして、

 「ここからカフェルームには、ゆっくりと静かに行きます。声を出さずに、そろりといきます」茂美はそう振り向きながらいった。1年生の親友たちも先輩方も大きく無言でうなずいた。



 カフェルームの調理室、厨房では待望のスイーツができあがっていた。

 OGの田嘉里如子や銭司幹美、教来石彬子の指示で、〈料理部〉の面々は試食の準備をする。1年生の塩生但子と青具あきらは、美味しい紅茶を入れる。

 「ところでさ、なんで、きょうは窓という窓にケーテン、してるんだ?暑さ対策か?」と田嘉里如子が聞いた。

 部長の赤錆紀子は、えへへへへと笑いながら、
 「たかざとせんぱい、それもありますが、きょうはパリの魅惑のスイーツをつくる、ということで、邪魔がはいらないように、つまり、くいじの張った、おぺしゅうけんの連中に見つからないように、ゴージャスで美味しいケーキを試食、いただこうと考えました!」と、いった。


 「そんな、けちな、ちんけな根性でどうする。だいじょうぶだよ。おぺしゅうけんのメンバーたちは、今頃、創立130周年記念コンサートの猛練習でそれどころじゃないよ。だれも来てないよ!」と、いって、試しに広く長いカウンター前のカーテンをばっと開けた。

 その言葉通り、カフェルームの中には、テーブル席には、だれもいなかったし、おぺしゅうけんのメンバーもいなかったし、茂美の姿もなかったのである。

 田嘉里如子は、赤錆紀子や部員たちの方を振りむき、右手の親指をカフェルームにやる仕草をし、

 ほらね、だれもいないだろう?

 と、いった。

 赤錆紀子たち部員は、だれもいないカフェルームを見渡すと、

 そうだね、考えすぎだったね!

 と互いの顔を見合った。安堵した。そしてにこにこしながら、広く長いカウンターにできたてほやほやのパリの魅惑のたくさんのたくさんのスイーツ、ケーキ、そしてチョコレートがたっぷりかかったエクレアをお盆に載せて並べた。

 実に旨そうだった。

 くどいがよだれがおちそうだった。

 ところが、そのケーキを運びながら黒羽稔美、安居錦子、塩生但子、そして青具あきらが試しに首をぐっと伸ばすと、カウンターの下に、死角のところに、

 茂美、豊岡美園、三室戸志乃、鷹司房子、正親町三条さゆり、広幡陽子、神足左織、西堅綾花、忠蔵院恭子、慈門院正美、五大院信代、そして2年生3年生の先輩方が重なるように所狭しと固まっていたのである!

 茂美たちみんなは、料理部のメンバーと目があうと、えへへへへと静かに笑った。

 目と目があった黒羽稔美、安居錦子、塩生但子、青具あきらは逆毛立ちしたかのように、

 ぎゃああああー!

 と叫んだのである。









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最終更新日  2014年01月25日 20時40分52秒 コメントを書く


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