専業トレーダー DaTsU

伊藤たかみ



大学3年生の川上優は、ある日街のなかで懐かしい「形」に出逢う。それは今もうこの世にいない、かつて密かに思いを寄せていた京子の形と全く同じものだった…。不思議な運命と出会いを描いた、切なくて哀しいラブストーリー。


題がすばらしい。

「共感覚」というこの独特の認識を感じている川上。
かつて愛しあっていながらもこの世からいなくなったかつての
彼女の面影がこの女性にもと。

絶対音感というものが数年前に話題になったが、この感覚も
独自のものである。

こういうものを持っている方が回りにいる術もなく、理解のしがたい
ところであるが、直木賞前にこのような作品を書くことができているのも
また得難い感覚だ。


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