先週の日曜の昼は東京ドイツワイン協会(非営利の愛好家の団体)の総会とその後の食事会がありました。
会場は昨年同様、水炊きが有名な築地の新三浦でした。
参加者は34名で、総会も滞りなく終了し、その後の食事会もみなさん満足されたようでよかったです。
ということでその食事会のワインと料理について感想などを少し書いていきます。

すみません、一番右が一本目です。
1 シュロス・プロシュヴィッツ
Schloss Proschwitz (Sachsen) 日野屋
ピノ・ノワール ロゼ ゼクト 2008
2 ケーラー・ループレヒト
Koehler-Ruprecht (Pfalz) ワイナックス
Kallstadter ムスカテラー シュペートレーゼ トロッケン 2007
3 フォーレンヴェイダー
Vollenweider (Mosel) ラシーヌ
リースリング Schimbock 2009
4 ケルペン
Kerpen (Mosel) 八田
Wehlener Sonnenuhr リースリング シュペートレーゼ 2002
5 トリアー慈善連合協会
Vereinigte Hospitien (Mosel) 日野屋
Wehlener Sonnenuhr リースリング アウスレーゼ ゴールトカプセル 1992
6 ケーニッヒシャッフハウゼン葡萄生産者協同組合
Königschaffhausen (Baden) 日野屋
Königschaffhauser Steingruble シュペートブルグンダー(ピノ・ノワール) ヴァイスヘルプスト アイスワイン 1995
今回も僕が中心となってワインを選びましたが、こうやってみるとかなりマニアックです。日本でも知名度があるのはホスピティエンくらいだしふつうのリースリングのトロッケンはないし半分は熟成した甘口ワインなので。それに赤ワインはないけれど最初と最後が赤の品種のピノ・ノワール(シュペートブルグンダー)というのも。
といっても最初からマニアックにするつもりで考えていったのではなく、料理との相性や味わい(甘口、辛口)のバランスを考えて組み立てていったら結果的にこうなったのですが。
日野屋さんに熟成した甘口がないか尋ねたところいくつか提示した中で5、6のワインを使うことにしたのです。ホスピティンのはおそらく甘みが抜けてきているので食事とあわせることを想定して、6のは熟成したシュペートブルグンダーのアイスワインを飲む機会はめったにないので面白いと思ったので使うことを決めました。
2のムスカテラーMuskateller(マスカットと同種ですが同じではありません)もワイナックスで試飲した時にワイン自体の魅力に加えて和食と合わせることに関しても面白さがあって決めました。

前菜の盛り合わせです。
どれも凝っていてすばらしくて僕はこれらだけでずっとワインを飲んでいても十分なくらいです。なかでも巾着絞り(さつまいもか栗)の中にいもとカマンベールチーズのムースが入っているものがおいしくてワインにもあいました。和、洋という概念を超えていて感動しました。
ロゼのゼクトは濃いめでしっかりした味わいでこういう食べ物との相性がよかったです。
2本目のムスカテラ―ともやわらかい味わいとフルーティーさも合うものが多かったです。やわらかいけれどトロッケン(辛口)らしいしっかりした骨格があるので料理に負けていなくて良い絡みが生まれていました。
3本目はモーゼル中域トラーベン・トラーバッハの造り手フォーレンヴェイダー(所属する団体クリッツクライネリングのことは こちら
)です。日本ではまだあまり知られていないと思いますがゴーミヨでは4つ房の評価です。
3本目はリストの中で最後に決めたのですが、今回のラインナップはやわらかい味わいのが多いので酸のあるきりっとした若めの辛口リースリングも入れたいと考えていました。
でもそれないの値段のしっかしりとした質のものにしたいと思っていてこれを選んだのですが、一口飲んだらけっこう甘みを感じたので選んで失敗したと思いました。
でも飲んでいると甘さはそんなに気にならなくて食事にもあっていて良かったです。苦みもあるから甘さ(残糖)が際立たないでトロッケンのような飲み口になっているのだと思いました。
真鯛の刺身とは良くも悪くもないというかんじでしたが、あまだれのつくねの焼き鳥とはとてもよかったです。
やわらかくて丸みがあるのは熟成しているからだと思われます。僕はこういうワインも好きです。

筑前煮のあとは水炊きです。一人一鍋用意していただけます。奥にある白いのは鶏出汁のスープです。ラーメンでいうところの鶏白湯スープです(笑)。
これには熟成して甘みが抜けてきている甘口のカビネットかシュペートレーゼがあうと思っていました。甘みという点ではファインヘルプでもあうのかなとも思いましたが熟成しての深みがより合うのかなと考えたのです。すごくあうというわけではありませんでしたが、狙い通りではありました。
ワイン自体も奥に秘めたパワフルさがあっておいしいです。同じ畑のプリュムなどと比べてしまうと別物ですがここれはこれでよいです。落ち着いた味わいの甘いワインとしてもまだ飲めます。
5本目は92のアウレーゼ。このくらい熟成したしかもゴールトカプセル(醸造所が同じ等級でもワンランク上のものにつけています)のアウスレーゼはトリんみできるのではと思うかもしれませんが、ヴィンテージと造り手から予想して、おそらく甘みとボリュームはそんなになくて甘口ワインとしてのとりの役目を果たすのには物足りないものだと予想していました。甘みがだいぶ抜けていているので食事とも合わせられると思ってこのタイミングでの抜擢としたのです。
やはり甘みとゴージャスなボリューム感はありませんでしたが、良い熟成をしていることがわかるとても丸みのある飲み口で直接的ではない奥で感じる甘さも心地よかったです。熟成香(ペトロール香)は少ししかなくて飲みやすい(癖がないという意味だけではなくて)ワインでした。
また、瓶によって感じる甘さが異なっていて参加者は熟成による個体差を経験できて喜んでいました。甘いほうは単体で飲んでおいしくて、僕が飲んだもう一方のは食事とあわせると抜群でそれぞれに良さがあったのが面白かったです。
出汁巻玉子は甘口のほうがあうのはわかっていのたですが、4のシュペートレーゼだとワインが浮いていました。甘みが融合するのではなくワインの苦みが目立ってしまっていました。
しかしアウスレーゼだと抜群にあいました。甘ければなんでもよいというわけではないというわかりやすい例となりました。料理との相性って本当に難しいというのがよくわかります。

お互いの余韻が邪魔せず心地よいまま相乗効果を得ていました。
最後はアイスワインです。
グラスに注いだものの写真を撮るべきでした。液体が茶色になっているのですが、これは赤から変化したのではなく、ほぼ白のものが熟成して色が濃くなったのです。
まだ若々しくて凝縮したパワフルな甘みがありました。優秀な造り手ではなくしかもバーデンのアイスワインであってもこういう美味しいアイスワイン(極甘口ワイン)があるというのを提示できてよかったです。僕自身でもそれは新鮮な経験でした。
ただ深さがまりなくて単体だと僕は物足りなく感じたのですが、フルーツの盛り合わせと一緒だと最高のマリアージュを生み出していました。甘みと酸味がうまい具合にからんでいたのです。
というようにリストだけみると甘口に偏ってるように見られますが、最後のアイスワイン以外は食事と楽しめるワインということで効果を発揮したワインたちだったのです。甘みはあるけれど甘くはない、というのがポイントです。まあ他の国のワインを飲んでいる人にとっては充分「甘い」と感じるものばかりではありますが。
マニアックすぎて不評だったらどうしようと不安になっていましたが、34人の参加者それぞれが色々な発見や喜びを得ていたのでホッとしました。
同じように和食とワインをあわせた新年会の模様は こちら
をどうぞ。
甘みというテーマでは 蕎麦屋でのもワイン会の模様
も参考になるかと思います。
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