猫のホテル「起きてる者はいないのか!」

(自主的な)初観劇

猫のホテル「起きてる者はいないのか!」
★★★


2003年1月19日@扇町ミュージアムスクエア
(東京公演 :2002年12月~2003年1月@下北沢 ザ・スズナリ)

作・演出:千葉雅子
出演:中村まこと 森田ガンツ 市川しんぺー 佐藤真弓 池田鉄洋
いけだしん 村上航 岩本靖輝 菅原永二 千葉雅子
小林健一(動物電気) 辻修(動物電気)


(感想)

 イエス・キリストの最期を取り上げた話でいつもの猫ホテ作品とは
一風違うとのこと。

まずは芝居の内容より、劇場にカルチャーショックを受けました。これまで
少なくてもロビーがあって座席の独立した劇場しか見たことなかった私。
「”小劇場”とはここまで小さいとこを指すもんだったのかー」
とかなり驚きました。「劇場っていうか、小屋だよ!」
「長椅子だよ!手作り感溢れてるよ!」みたいな。
全席自由席だったので、生徒のように並ばされた上きちきちにつめられ、
慣れない私は自分が出演するのかと思う程緊張しました。

 それから役者さんに対してもカルチャーショック(?)が。
「ほっそ~い!白ーい!」と。細くない人もいましたが、
細い人はとても細く、ひきしまってる。全員残らず肌白い。
「日にあまり当たらないのかな?」と思いました。

 主演でイエス役の中村まことさんがとてもよかったです。
木久蔵さんっぽい容貌の中村さんが、ふざけつつも悲しげで
立派なイエスに見えました。
「愛してる~」では主役だった座長の千葉雅子さんが、
わずかしか出なかったのが残念。上手くて面白かったから
楽しみにしてたんですが。千葉さんは腹から響く低くて投げやりな声が
本当にステキです。「~かね?」という語尾がここまで似合う
女優さんって他にいなさそうです。
一応ミュージカル仕立てらしく歌も入ってました。
歌ったのは中村さんと、佐藤さんと、「動物電気」の辻さん。
中村さんは声枯れてて高音が出ず、佐藤さんと辻さんはかなり上手かったです。
出演者が何人か口パクでアバの「CHIQUITITA」を流すシーンは
かなりよかったです。感動さえしかけるほどでした。
猫のホテルより、客演の「動物電気」の二人の方が
ずっと目立ってたことは少し残念。特に辻さんはかなりウケてました。
前髪が揃ってて最もやせており不思議な感じの人でした。

話の中身自体は「愛してる~」の方が面白いかな?と思ったけど
芝居が終わる頃には、劇場にもすっかり慣れていたし
頭の中では「CHIQUITITA」が繰り返し流れ、至近距離で久々に観た
生の劇すっかり気に入ってしまいました。



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