丑寅おじさんの開業奮闘記

丑寅おじさんの開業奮闘記

メリット・デメリット


まずメリットですが、これは次のようなことが挙げられます。

1)社会的信用が付く
 株式会社や有限会社のように営利目的の団体ではなく、
 社会的意義のある活動をしているという意味では、大きな武器になります。

2)団体名による契約や登記
 法人ですから当然のことですが、任意団体で活動するより
 いろいろな面で事務処理が円滑にできるようになります。

3)税法上の優遇
 通常の会社であれば、簡単に売上げから経費を引いたものに
 法人税がかかってきます。
 しかしNPO法人は、本来の事業にかかる所得は原則として
 法人税が課されません。
(本来の事業でも、税務上収益事業に該当すれば法人税課税が行われます。)
 なお、介護サービスは法人税法上の収益事業になるとの見解を
 財務省は示しています。

4)事業委託・補助金が受けやすい
 行政・企業との協働によって活動資金を得られますし、
 何よりもNPO法人になることで助成金を得られるようになります。

5)その他のメリット
 設立前においても、資本金がなくても設立できることや、
 福祉の分野では、NPO法人として障害者のための福祉作業所を
 3年間経営すれば、社会福祉法人格が得られますことになります。

逆にデメリットのほうは、活動内容に制約がある、厳正な事務処理が必要、
税務申告義務があるなど次のような制約があります。
・毎年事業報告書・収支計算書等を所轄庁に提出する。
・法人住民税が課税される(都道府県税と市町村税で年7万円)。
 但し、減免あり。
・従業員を雇う場合は、社会保険等の手続が必要(一般の会社と同様)。
・定められた定款に拘束される(変更の手続が都度必要)。
・情報を一般に公開しなければならない。
・宗教的活動を主目的にできない。
・政治的活動を主目的にできない。
・選挙活動を目的にできない(選挙については、厳しい制約です)。
・特定の個人または法人その他の団体の利益を目的として事業を行えない。
・特定の政党のために利用できない。
・報酬を受ける役員の数は、役員総数の3分の1以下。
・会員資格をを「不当に」制限してはならない。

ただ、会社組織を創ろうかNPO法人にするは迷っている人にとっては
それほど大きな足枷ではないと思います。


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