南トルコ・アンタルヤの12ヶ月*** 地中海は今日も青し

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2005/12/27
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テーマ: 住宅コラム(1845)



型枠職人も、庭の土運びを頼んだ人夫も、仕事にならないのでは同じ。
結局、人夫は午前中で家に帰し、午後には親方が職人ふたりを迎えに来て、とうとう私たちの仕事もなくなった。

そこで、昨日から気になっていたご近所のお屋敷を見学に行くことにした。
このお屋敷、長い石壁に囲まれた広大な庭を持つ実に瀟洒なお屋敷で、ケスィッキ・ミナーレの真ん前に位置することと、サーモンピンクと白という外観によって、ご近所でも一際目立つお屋敷。
我が家の工事現場からの見通しもいいので、日に何度と目を遣ることになる。
しかし、そのお屋敷にいつも人影はなく、鎧戸はピタリと閉ざされていた。
かつて領事館や私立学校としても使われたことがあるというこのお屋敷に、現在誰が住んでいるのか、いったい持ち主はどんな人物なのか、知る由もなく毎日眺めていたのだ。

それが昨日のこと。現場からの帰りがけにふと見遣ると、その正面玄関が珍しく開いていて、職人が出入りしている。

どこからともなく現れた人の説明するには、現在のこのお屋敷の持ち主はOGER TOURだという。OGER TOURとは、ドイツに本社を持ち、毎年トルコへのドイツ人送客数ではトップの座を占めるトルコ系大手旅行会社で、トルコではイスタンブールとアンタルヤに支店も持つ。


「よければ見て行きなさい」と言われたが、帰宅時間が迫っていたため、昨日は諦めたのだった。
雨の降り出した今日は、正面玄関は閉ざされていたが、鎧戸が開いていて、中で修復作業の続けられているのが見えた。
義弟のエルカンを誘って、正面玄関のドアをノックする。
優雅なシャンデリアの下がるホールを通り抜け、左右に位置する部屋べやを見て廻る。木製天井はじめ建具類はすべてクリーム色に塗られている。オスマン朝時代のものでありながら装飾は控えめで、すっきりと上品な雰囲気が漂う。
職人たちは、古くなった建具のその表装を剥がしているところだった。

新しくシステムキッチンや電化製品を入れたばかりらしいキッチンを通り抜けると、庭の眺望が広がった。
水の抜かれたプールの向こうは、なんと広々としたオレンジ園になっているのだった。プールサイドには、当然のようにバーカウンター。
半地下にあたる部屋の扉が開いて、管理人らしき家族が顔を出した。長らく住人不在のお屋敷と広大な庭園を管理するために、もう何年も住み込みで管理人をしてるのだろう。

私はため息まじりに庭をぐるりと見渡した。
はあーーーっ。優雅だねえー。羨ましいねーー。

左手で何枚かの庭の写真を撮り終えると、私たちは職人たちに「お疲れさん」と声をかけて扉を閉め、夢の世界からほんの30mしか離れていない現実世界へと戻ったのであった。


庭から見上げたお屋敷外観



庭へ下りる階段周辺



井戸のある小中庭










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最終更新日  2005/12/29 07:35:03 AM
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