私が子供の道路は、
所々でアスファルトの舗装工事が
始まった頃でした。
電信柱だって、今のような
コンクリートではなく木でした。
焦げ茶色で、ちょっと炭っぽい匂いがして
電信柱の脇には、作業員が上れるようにと
手足をかける金具がついていました。
私もそうでしたが、当時の子供達は
電信柱をどこまで上っていけるか、
度胸試しでよく競って遊んだものです。
「今日はここまできたぞー!」と、
自慢する子や上まで上がったものの、
怖くなって降りられなくなり
泣きじゃくる子。
落ちたけど、
金具にズボンがひっかかって
助かった子もいました。
当時は大人達も
呑気だったような気がします。
電信柱を上る子供達に
「落ちたらケガするぞー」
くらいのお小言で
「お、すごいな」なんて、
あとはそばで見ていましたものね。
今ならとんでもない話ですが
木の電信柱のお陰で、
私達は日々鍛錬させていただきました。
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