2008/06/21
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 ひとつ 聞きたいことがある

 君が消えるその前に
 ひとつ 知りたいことがある

 君が消えるその前に
 ひとつ やりたいことがある


 遠くの雲を眺め、
 ダムのサイレン、
 雀の囀り、
 聴きながら、
 たんぽぽの匂い、
 風の感覚研ぎ澄まし、
 吻を舐めてみたら、
 どこか懐かしい、
 不思議な気持ちになったよ

 自然と人工の中で、
 五感を使ってみたけれど、
 六感なんてありゃしない、
 ノスタルジックな想いさえ、
 一瞬だったねと、
 君は笑った

 君が隣で、
 そうやって見聞きし、
 匂いを嗅ぎ、
 味を知り、
 何かに触れるときに、
 僕は静かに目を閉じて、
 無音の中で、
 暗闇の中で、
 味も匂いの存在も、
 知らぬままに、
 触れる行為をせず、
 君のその、
 郷愁の念を知りたくなった


 ねえ、
 君が消えるその前に
 ひとつ 聞きたいことがある


 ねえ、
 あのとき空は青かった?

 あのとき音はうるさかった?

 あのとき甘い香りを感じた?

 あのとき風は強かった?

 あのとき吻は何の味がしたの?


 君が知った感覚をすべて知りたいんだ、

 そうして、

 君の隣でまた、

 君と同じように、

 感じ生きたいんだよ、




   君が消えるその前に、ね








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Last updated  2008/06/21 10:27:19 AM


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