あゝ平凡なる我が人生に幸あれ

愛のメッセージ

花嫁は容疑者 ~愛のメッセージ~   【花嫁は容疑者】所収


推理作家の秋野夕雨子は、1時間のニュース番組の司会も務めていた
生放送直前…
スタジオのモニターには、俳優の二条夏彦が出演しているウイスキーのCMが流れていた

いつも通り生放送は始まり、番組を進行していると、スタッフからメモを渡され、そのまま読み上げた
『俳優の二条夏彦さんが自殺しました…死因はウイスキーに混入された…』

原稿を呼んでいる夕雨子は、スタジオにいるスタッフからざわめきが起こった時、思い出した
二条夏彦といえば、さっきもCMに出演していた俳優で、そのウイスキーの会社は番組のスポンサーの一つなのである
CMタレントが自殺というだけでもスポンサーは困るのに、ウイスキーに毒を入れて自殺となると、企業のイメージダウンは計り知れない
それに、こともあろうか番組内で放送してしまったのである

スポンサーに散々頭を下げた夕雨子は、名誉挽回と、放送記者の芦田とともに事件の謎を追う
その結果、二条はフランス人形を握り締めて死んでいたことを聞き出す
周辺の調査で数人の容疑者が浮かび上がる
二条はウイスキーのCMの契約は今年限りで、後任には二条の元付き人で歌手の松田研二が決定していたが揉めていたらしい
二条と結婚するとまで噂されて破局した歌手の野田麻子に、最近二条と噂のあった女優の原未知子、二条の死でドラマの代役を射止めた三沢豊の4人である

この中に犯人はいるのだろうか?
そして、死者が握り締めていたフランス人形の意味とは!?



~感想~
人形に秘められた愛のメッセージ
そんな回りくどいことをしなければ、悲劇は起きなかったのに…
どうして、人は正直に思ったこと、思っていることを口に出せないんですかね
作品に派手さはないものの堅実なつくりです

という事で、私的評価は星『★★★☆☆』3つです



◆この原作のドラマ化作品◆
平成元年1月30日放送
月曜・女のサスペンス
『死を呼ぶ人形・京都伏見殺人事件』
出演/秋野夕雨子…朝丘雪路/野田麻子…金沢碧/狩矢警部…近石真介/芦田公一…石丸謙二郎/二条夏彦…立川三貴/松田研二…木下浩之/星川プロデューサー…重松収/原未知子…小川美那子 ほか


…ドラマの内容
京都在住の推理作家の秋野夕雨子は、『サンデー・クライム』というニュース番組の司会も務めている
持ち前の推理力で事件を推理し、番組は好評を得ている
いつもと変わらず番組が始まると、ニュースが飛び込んできた
俳優の二条夏彦が、ウイスキーを飲んで服毒自殺したという
渡された原稿そのまま呼んだ夕雨子だったが、二条が飲んで死んだというウイスキーの会社は番組のスポンサーで、二条はイメージキャラクターとしてCMに起用されていた
スポンサーの配慮から、“死因は読むな”と注意書きしてあったのだが、夕雨子は番組内ですべて読み上げてしまったのだ
俳優が自社の製品を飲んで服毒自殺してはイメージダウンだと、オーナーからクレームが来たが、夕雨子は、企業のイメージ回復と、なにより自分の汚名挽回を賭けて、番組でアシスタントをしている放送記者の芦田とともに事件の真相に迫る
早速、殺人現場の二条のマンションを訪れた夕雨子は、知り合いの狩矢警部を見つけ、死体の手にフランス人形が握られていてことを知る…


…ドラマの感想
推理作家兼ニュースキャスターとしては、ちょっと朝丘雪路氏は無理があるかと…
推理作家としての風格は申し分ないのだが、ニュースキャスターとしては見れない気がする
それでも、物語としては、少ない登場人物ながら、うまくまとめられていた



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