あゝ平凡なる我が人生に幸あれ

三十三間堂の矢殺人事件

三十三間堂の矢殺人事件 ~三十三間堂の矢殺人事件~


一月十五日
「通し矢」の行事が行われている三十三間堂は、多くの参詣者や見物客で賑わっていた
非番で三十三間堂を訪れていた京都府警捜査一課に勤務する橋口部長刑事は、千手観音を見学中に、本堂裏から挙がったけたたましい女性の悲鳴を聞いた
急いで駆けつけると、そこには水色のコートを着た女性が地面に倒れていて、その背中には、深々と一本の矢が刺さっていた

捜査の結果、女性の身元は、銀行に勤めるOL、吉川千恵子と判明
彼女の身辺を捜査したものの、殺害される動機はまったく出てこない
千恵子の部屋を調べていると、生前、千恵子が大事にしていたという犬の縫いぐるみのなかから、一冊の日記帳が出てきた
その日記に目を通した橋口は、彼女の裏の顔ともいうべき、意外な事実を知るのであった



~感想~
山村氏の作品に頻繁に登場する京都府警の狩矢警部
小説のなかでは、わりと冷静沈着でクールな振る舞いをしているのだが、本作品のなかでは珍しく感情を露にしている
京都弁の訛りも見受けられ、いつもとは違った狩矢像を見た気がした
作品自体は、鮮烈なオープニングのわりには、あまり話の展開が盛り上がらず、いまひとつだった

という事で、私的評価は星【★☆☆☆☆】1つです

この作品は、小説現代に発表した『三十三間堂の矢』を改題し、出版された



◆この原作のドラマ化作品◆
ありません



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