あゝ平凡なる我が人生に幸あれ

雛祭り殺人事件

殺人予告はリダイヤル ~雛祭り殺人事件~    【殺人予告はリダイヤル】所収


看護婦の戸田鮎子が勤める病院の院長夫人の父親が、京都から東京へ向かう途中の名古屋で、脳出血で倒れてしまい、他界してしまう
院長夫人の父親というのは、院長の恩人だということで、病院の関係者は、突然の死の対応に追われる
通夜や葬儀などは東京で行われることになり、手の空いている医師や看護婦たちは東京へと向かう

鮎子は、婦長らと京都の病院に残っていた
雛祭りの今日、土曜は診察は午前中だけなので、院内は閑散としていたが、そのなかを婦長が真っ青な顔をしてナースセンターに駆け込んできた
出産の為に入院していた女性が窓から飛び降り自殺したというのだ
院長夫人の父親の葬儀に、病院に入院していた患者の不可解な死
鮎子の勤める病院は、二つの対応に追われ、鮎子自身も目まぐるしい忙しさに追われるハメとなる

鮎子の恋人で、新聞記者の田原陽一によると、病院から転落して亡くなった江田まゆみの夫は、事件当日は北海道に出張していたとの事だったが、愛人と一緒だったことが分かる
産後の状態も良好だったまゆみに、自殺する動機がもしあるとするなら、夫の不倫に悩んで…ということになるが、司法解剖の結果、落下の仕方に不自然な点があることから、まゆみの死は、警察では殺人と判断しているようだった
しかし、一番疑わしい夫は、愛人と北海道にいたという完全なアリバイがある

その後の調べで、まゆみの隣の病室に見舞いに来ていた人から、まゆみが死ぬ間際に誰かと電話をしていて、慌てて病室を飛び出していったこと
そして、まゆみが、自分の髪とある人物の髪の毛を提出して、担当の医師に血液検査を依頼していたことが分った
死の直前、まゆみは誰と会ったのだろうか?
まゆみが出産したのは、夫の子供ではないのだろうか?

次第に明かされていく、まゆみの素顔
次々と浮かんでは消えていく容疑者たち
自分の病院で起きた事件に、鮎子と田原が挑む!



~感想~
ちょっと話の展開がややこしくて、読みづらかった
それに、トリックの着眼点は面白いのだが、現実味にやや欠けていて、いまいち説得力が乏しかった
話の展開もなかなか盛り上がらず、なかなか分からない犯人は一体誰なんだろう?といった状態で惰性で読んでしまった漢じ
とはいえ、善意のつもりでとった行動でも、人にとっては悪意にとられることもあるのだ…と、ちょっと考えさせられる一面もあった

という事で、私的評価は星【★★☆☆☆】2つです



◆この原作のドラマ化作品◆
ありません



© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: