あゝ平凡なる我が人生に幸あれ

ツタンカーメン王のえんどう豆

京都絵馬堂殺人事件 ~ツタンカーメン王のえんどう豆~    【京都絵馬堂殺人事件】所収


浜口一郎が、恋人であるキャサリンの家に遊びに行くと、キャサリンは小さな芽が出た鉢を前にして考え込んでいた
その植物は“ツタンカーメン王のえんどう豆”といい、とても珍しい植物なのだという
京南大学の大河原太郎という農学部の教授が、ツタンカーメン王のえんどう豆を譲る旨の広告を出した
それに興味を示したキャサリンは、抽選の結果分けてもらえたのだが、問題はここにあった
実は、今回種を分けてもらった4人のうち、既に2人が変死をしているのだ

猫沢ケイ子という女性はビルの屋上から墜落死し、東園田信一という中年の男性は自動車事故で亡くなっている
自殺とも事故ともとれるのだが、いくらなんでもツタンカーメン王のえんどう豆の種を貰った人物が、短期間のうちに立て続けに亡くなるのは徒事ではない
これは、ツタンカーメン王の呪いなのだろうか?
そうキャサリンは考えていたのである

こうなると、種を分けてもらったもう一人の人物が気にかかる
その人物は、中田知代子という女性なのだが、連絡先はわからない
そこでキャサリンと浜口は、種の提供者である大河原教授のもとを訪ね、知代子の連絡先を聞いた

知代子の自宅を訪れた二人
しかし、応答はない
不審に思って裏庭に回ると、窓から見えたのは、部屋のなかで仰向けに倒れている知代子の死体だった…

ツタンカーメン王のえんどう豆を貰った4人のうち、キャサリン以外の3人が相次いで謎の死を遂げた
一連の怪死は、果たして呪いによるものなのだろうか?
事件性を重視した京都府警による捜査が進められるなか、種を貰った4人は新聞社が無作為に選び出したことが判る
死亡した三人を結びつく接点は、種以外何もない
犯人の目的は一体!?
謎に満ちた事件に、キャサリンが挑む!



~感想~
事件の背景に潜む謎に満ちた壮大なテーマに意外な動機…
短編作品として小じんまりまとめてしまうには、勿体ない題材のような気がした
もうちょっとじっくりとした展開で読みたかった作品

という事で、私的評価は星【★★★☆☆】3つです



◆この原作のドラマ化作品◆
ありません



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