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■PM2.5って?ディーゼルエンジンに暗雲か

日本では、ディーゼル車はほとんど製造されてないが、欧州での主流はディーゼル車。
もちろん、欧州に輸出してる日本車も。

なぜ、日米と欧州でこんなに違っているのか?

理由は、何に対して『優しい』を主眼におくか?の違いによる、ようです。

・日米:窒素酸化物(NOx)、炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)といった有害排ガスが少ない
     →  『大気環境や人間の健康』 を主眼

・欧州:二酸化炭素の排出量が少ない
『地球温暖化の防止』 を主眼


『ディーゼルエンジンの二酸化炭素排出量の少なさによる地球温暖化防止を取るか、ガソリンエンジンの排気のクリーンさによる地域大気環境の改善を取るか。そんな悪魔の選択をしなくともよいことになってほしいものです。』

方式は何でもいいから、上記のとおり、双方に『優しい』ではなく、『影響を及ぼさない』物の早期実用化を心から望みます。



■PM2.5って?ディーゼルエンジンに暗雲か(日経ネットコラムより)

 ディーゼルエンジンは燃焼効率が高く、したがって燃費が良く、二酸化炭素の排出量が少ないことから、環境に優しいエンジンとしてヨーロッパでは登録台数の半分を占めるようになったといわれます。

 一方、排気管から出る窒素酸化物(NOx)、炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)といった有害排ガスが、触媒の付いているガソリンエンジンにくらべて多く、健康被害が憂慮されてきました。とくに自動車排ガス訴訟でことごとく国が敗訴したこともあって、日本のディーゼル排ガス規制は厳しく、09年秋にはポスト新長期と呼ばれる規制が実施されます。また、米国も日本以上に厳しい規制を実施します。いずれもガソリンエンジンの規制値とほぼ同じという厳しいものです。

 ディーゼルエンジンが環境に優しいといっても、必ずしも大気環境や人間の健康に優しいわけではなく、二酸化炭素の排出量が少ないことで地球温暖化の防止に対してはガソリンエンジンよりも優しいということでしょう。

 日米の排ガス規制の強化に対してディーゼル王国の欧州では、2014年あたりで日米と同等の規制であるユーロ6を実施するといわれています。ここに至って、ディーゼルエンジンは名実ともにクリーンなエンジンになります。

 いえ、正確には「なるはずだった」のであり、実はまだ超えなければならない大きな障壁があるのです。それがようやく日本でも認められるようになりました。欧米に比べると、認知は遅く、とくにすでにこの障壁に対して規制を実施している米国には、大きく遅れを取っています。

 障壁というのは、ディーゼル排ガス中の微粒子、PMあるいはディーゼル排気粒子=DEPと呼ばれる非常に小さな粒子です。この微粒子が健康被害をもたらせることは、以前から指摘されていました。それを受けて、日本ではPM10が規制対象になっています。しかし、ほんとうのに健康被害をもたらせるのは、それよりもずっと小さい粒子、PM2.5以下の粒子だというのです。

 PM10は、10μm(1000分の10mm)の大きさの粒子を規制するものです。しかし、この大きさの粒子は土ほこりなど自然界に存在するために、人間には自力で排出できる能力が備わっているといわれます。

 PM10よりも小さなディーゼル排ガス粒子が健康被害をもたらせることは、90年代にすでに米国で問題になり、論文、報告書も出されていました。



 これを受けて、米国では97年からPM2.5規制が始まりました。また、WHO(世界保健機構)では06年に指針を出しています。EUでは、08年の5月にPM2.5の基準値を設定するよう加盟国に求めるということです。

 日本では検討会を99年から始め、ようやく02年からPM2.5の動物実験が始まり、8年にわたる検討の結果、ここに至って結論が出されました。規制の実施はまだまだですから、再び欧米にディーゼル排ガス規制で遅れをとることになるかもれしません。また、米国に続いて、日欧でもPM2.5が規制されることになると、ディーゼルエンジンのコスト上昇が懸念されます。ハイブリッドとの競争は一段と厳しいものになるでしょう。

 検討会の結論は、「呼吸器系疾患だけでなく、循環器系疾患や肺がんとの関連性が認められる」というものです。米国ではすでに90年代に認められていたPM2.5以下の微粒子による健康被害をようやく追認したということです。

 注目したいのは、循環器系疾患と肺がんとの関連性です。

 PM2.5は粒子が非常に小さいため、肺の上皮細胞を通り抜けて血管に入り込んでしまいます。その結果、不整脈や血栓を起こしやすくすると報告されています。



 PM2.5の原因物質は、NOx、硫黄酸化物(SOx)、揮発性有機化合物(VOC)であり、その主な排出源として工場やディーゼル車が疑われています。したがって、交通量の多い地域や工場地域ではPM2.5の濃度は高くなります。しかし、NOxやHCと大気中の水分やアンモニアなどが光化学反応して生じる二次生成PM2.5は、発生源から遠く離れた地域で生成されるので、都市から遠く離れた地域でも安心できるわけではありません。

 厳しい排ガス規制をクリアした新ディーゼル車が登場するのも間近ですが、PM2.5による健康被害は、新たな影を投げかけることになるでしょう。

ディーゼルエンジンの二酸化炭素排出量の少なさによる地球温暖化防止を取るか、ガソリンエンジンの排気のクリーンさによる地域大気環境の改善を取るか。そんな悪魔の選択をしなくともよいことになってほしいものです。






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Last updated  2008.05.20 08:58:14
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