インディー(23)




「なんで、わかったんッスか?」とヒロト。


「さっき二人でサッカー談義を熱っぽくやってたやんかー」


「そうなんッスよ。ヤベさんは全日本ユースの強化選手まで行きはった人やから、尊敬してるんッスよ。ぼくの高校なんか毎年、県大会2回戦で敗退ッスから」


「ヒロトもレギュラーやったん?ポジションは?」


「もちろんレギュラーでしたよ。ヤベさんと同じセンターバックやってました」


「二人とも体デカイからな!」と私。

「グアッハッハ」とヤベ。


ヒロト
「ぼくねぇ、ヤベさんみたいにバーテンになろうと思ってるんッスよー。マジ、ヤベ先輩のこと尊敬してるんッスよー」


「単純でしょー」
と呆れた顔でナオミ。


「二人でスポーツバーを始めると良い」と私。


すかさず
「グアッハッハ」笑いの合いの手。



私とヒロトの間で火花は散っていたのだろうか?


潜在的にナオミを奪取しようという気持ちはあったと思う。

だが、ヒロトは、私にナオミを奪われまいとする素振りは、全く見せなかった。

それどころか、自分が満たしてやれない部分を私に預かってもらいたいと言う願望さえ窺うことができた。

もしかしたら、これは私の都合の良い解釈だったかも知れないが・・・・


(つづく)


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