インディー(51)



北陸道をすっ飛ばす

福井は、ほとんど山の中


もやが、少し出ていたが、ドライブはすこぶる快適だった。


石川県に入ったころから、カーラジオをFM富山にチューンする

舞さんが、FM富山でのトーク番組を長年続けておられるのを知っていた。

朝の9時半から10時までの番組だと聞いていたので、前日遅くまでナオミと編集会議をやっていたにもかかわらず、6時前に飛び起きて、車を走らせて来たのだ。


ちょうど9時過ぎ、金沢市を通りすぎたあたりから、FM富山はクリアに入るようになって来た。

グッドタイミング!

県境を越えたら、ちょうど舞さんの番組が始まる。


峠を越えたあたりのドライブインに車を止めて、ラジオに耳を傾ける。


予想していた以上にいい声!

アルトサックスのように深みのある声。


カーペンターズのカレンより少しライトかな?


どうやら、舞さんは毎年、花粉症で苦しんでいるらしい。

花粉症でいい声が出ないとリスナーに対して、しきりにわびていたが、少し鼻にかかっている程度で、深く、彼女の人生経験がにじんだ声色をたっぷりと楽しむことができた。

さてと、ドライブ再開。

まずは、氷見港。
と言っても、その日は日曜だったので、卸売り市場は、廃墟のように閑散としていた。

私は、フリーで旅をするときは、時間の余裕さえあれば、必ず卸売り市場に立ち寄る。

観光客相手のみやげセンターなどは、滅多に利用しない。


氷見から、富山市内へ。

予約しておいた料亭で、少し早い昼飯。

ホタルイカ

これだけが目当て

はらごしらえの後は、マスイズミモンラシェ樽仕込みを売っているという酒屋へ。

訪れた酒屋は、飾り気のないコンビニの風情。
少しがっかりする。


旅人というものは、わがままな存在で、自分が抱いていたイメージと、訪問先のリアリティとのギャップが大きいと、愚痴をつぶやきたくなるものだ。


店のおばさんに「マスイズミのモンラシェ樽仕上げがこちらにあると聞いて来たのだけど・」
と言うと
「ハイハイ」

と愛想良く、店の奥に隠れた。


現れたのは、図体のでかいヌーボーとしたおやじさん。

ゆうべ呑みすぎて、さっきまで寝ていました
というような風情。


ろくにあいさつもなく
「こちらへ」

と案内されたのは、店の横に併設されたセラー。

30平米はある空調の効いた立派なセラーだった。


(つづく)



© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: