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「ゆみさん、作業の手を止めさせて悪いけど、少し語って良い?」
保護家スタッフが、私を呼んだ。
スタッフの手元には、開かれた保護家の通帳。
「この方は、お洋服を買わずに、この支援金を下さったんだろうね…
この方は、毎月お給料が出たら、郵便局に走って下さってるよね…
この方は、お名前からしてまだ若い方かな?
お給料をお母さんにお渡しする前に、保護家にと送金して下さったんだろうね…
この方は、旅館を経営されてる方よね?
長年、支援して下さってる聖母のような方よね。
私ね、通帳を開く度に、涙が出るとよね…
支援者皆さんの、温かい気持ちがね、この記載してる文字から
強く伝わって来るとよね…
どんなにありがたいことかと思うと、涙が出るとよね…」
記載された文字を一つ一つ指でなぞりながら、
普段あまり感情を表に出さないクールなスタッフが、
涙を流しながら、そう話し出した。
忙しさにかまけて、会計報告も毎月できず、
半年溜めてupする事もあった。
支援者でない方からは、「早く会計報告して下さい」と、
ご指摘されることも多々ありますが、
支援者の方からは、一度も会計報告を出すように
ご指摘受けた事がありませんでした。
会計が遅れてて申し訳ございませんと、公の場で謝罪しても、
「そんな事は後回しで良いの。犬猫達を優先して下さい」と…
本来ならば、一日でも早く会計報告しなければ、
支援したお金が何に使われたのか、不透明な部分であるのに、
それでも、信じて毎月支援金を送って下さる皆様に、
ただただ、感謝の気持ちと共に、
忙しさにかまけてお礼もままならずにいる自分の不甲斐なさに
腹が立つばかりです。
犬猫を助けているのは、私でも会でもありません。
犬猫をお世話できているのは、私でも会でもありません。
「ご支援」がなければ、保護家は存在しませんでした。
「ご支援」がなければ、私も身動き取れませんでした。
ただただ、助けたいのに何もできないと、
涙を流していただけでしょう…
何一つ犠牲にする勇気も覚悟もなかったでしょう…
スタッフと二人で、涙しながら振り返った。
四年前、私は「判定」に落ちた犬達と向き合いたいと、
個人活動家に戻りました。
電気ガス水道もない更地から「保護家」はスタートしました。
個人でできるのは、犬5頭までだと線を引きましたが、
支援者の皆さんから届いた物資や、支援金で、
保護家は、柵もできた。
多くの犬猫を保護する事もできた。
二年後、環境の整った場所に移動する事も出来た。
病気をすれば、病院にも行けた。
手術する事もできた。
いいえ、この子達みんなみんな「生きる」事ができています。
通帳の文字は、機械で綴られた文字や金額ではありません。
保護家の子達のために、管理所で待っている子達のためにと、
犬猫達の顔を思い浮かべながら、通帳を握りしめ、
銀行や郵便局に走って下さった支援者様の「温かいお心」だと、
大切にしていきたい、大切にしていかなきゃと、強く思います。
この場でしか、お礼を言う事が出来ず本当に申し訳ございません。
犬猫達のために、そして、こんな私達を信じて下さり、
本当にありがとうございます。
温かい支援金を、本当に本当に…ありがとうございます。
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