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奈良公園の土塀にすっかり魅せられて 幾度も写真を眺めている。
今日は御呼ばれ 手土産に手作りの「ユスラウメ酒」を持っていこう。
毎年紅いユスラウメの実がなる。これを焼酎に氷砂糖とともに入れて ユスラウメ酒を造っていた。
ところが昨年このユスラウメの木が 芯くい虫にやられて枯れてしまった。だから最後の酒である。
主人は 「またユスラウメの木を植えればよい」 と云うが さて実がなるまで生きて居られるか?。私はどうもこの頃 あと何年生きられるかと考えてしまう。
ある彫刻家が百歳近くなってもなお 10年先20年先に彫る木を乾かしているのを 以前テレビで拝見した。
「明日あると思うな」 ではなく明日を信じて生きたればこそ素晴らしいものが造れるのかもしれない。土塀を造った名もない先人達のように…。