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今日は夜勤明けだったので、明けで晴れていたら奥多摩の倉沢谷あたりで泳いでこようと毎度、沢歩きセットとシュノーケルを車に積んで仕事に向かったのである。しかし夜勤明けの体調と天候が芳しくなかったので、本日は山はお休みにして、すごすごと家に帰って高校野球の決勝戦でも観ていることにした。私は東京生まれの東京育ちなのであるが、体の半分には道産子の血が流れているのである。北海道出身の母親からは「自分の道は自分で切り開くのよ」という開拓者魂(フロンティアスピリッツ)を学んだものであるそういうわけで、今日は夜勤明けの眠い目をこすりこすり苫駒を応援していたのである。すぐ終わるだろうと思いきやなかなか終わらず延長15回ドローである。結果が出ないのはつまらないが素晴らしい試合であった。この際これで大会終わりにして両校優勝ということででいいやんか。何が何でも白黒つけなくてもいいものを。そんなこんなで今日は1日野球を観て終わってしまった。そういうわけで山の日記はかけないのであるが、奥多摩の話が出たところで、ちょっと思い出した恐怖話を書いてみたい数年前のこと。奥多摩の倉沢谷という沢に山中間4人で行った時のことである。その日も夜勤明けで全然寝てないのに、夕方まで仕事してそのまま山に向かって、麓の林道脇にて午前4時まで飲んでいた。飲み過ぎた頭を抱えて、酔い覚ましに倉沢谷の深いゴルジュを泳ぎまくり、テンション高めになった僕たち4人は、沢の側壁にある倉沢鍾乳洞という洞窟を探検してみることにしたのである。この鍾乳洞は昔は観光用だったのであるが、今は立入禁止となり朽ち果てる一方なのである。言い伝えによるとこの鍾乳洞の奥には幻の湖があるという。そこまでたどりつけるものなのか。沢の側壁を100mほど登ると突然洞穴の入り口が現れ、そこから「ひょ~」といううなり声に似た風の音とともに冷気が流れていた。入り口から、ヘッドランプをつけて、入り口から崖になった洞穴を降りて行く。沈黙の中に皆の息づかいがこだまし、そのあいまに「ぴちょん・・・」という水のしたたる音が響いてくる。気分はすっかりトムソーヤだ。この暗闇の先に待ち受けるのは宝の山かインジャン・ジョーか?我々はなおも進み続ける。地底には光は届かずヘッドライトの明かりだけが頼り。明かりを消したら、全く何も見えない完璧な闇が覆い被さってくるのである。すると誰かが突然「何か聞こえる!」と小声をたてた。聞き耳を立てると確かに闇の奥の方から人の話し声が聞こえてくるのである。我々しかいないと思っていた闇の中で人の声が聞こえてくるというのは実に恐怖である。しかも耳を澄ますと、どうやらひとりや二人ではない。相当の人数のざわめき声のようにも聞き取れた。幽霊などではない。確かに人間の声である。しかし幽霊ならまだいい。出る目的がはっきりしているのだから。それよりも、こんな人里離れた洞穴の闇の中から、聞こえもれてくる多くの人間の声の方がどれほどの恐怖だろう我々の間に戦慄が走る!新興宗教の何かの儀式か?それとも極政治集団の総括の儀式か?あるいは、殺人事件の後のばらばら死体を洞窟に捨てに来たグループなのか?気持ちの悪い想像が頭をよぎる。どれを考えてもこれならいっそ幽霊であった方が幾分気持ちよい。真実を確かめようと我々は明かりを消して壁に身を寄せてなお洞窟を進んでゆく。人の声が大きく近づいてくる。緊張感が一気に高まる。そのときだった。闇の中の声は軽いせき込みのあと「1・2・3ハイ!」とリズムをとったあとで歌い出したのである。「いま~わたしの~ねが~いごとが~♪」~翼をください~緊張感が高まっていた我々はその歌声に、逆上し、勇気は一瞬にして恐怖に変わった。怖い!。何がなんだかわからないけど怖い!「逃げろ!」と仲間の誰かが小声で言うと、それが合図であるかのように我々は暗い洞窟の中を息せきって逃げたのである背後には暗闇がある、そしてその暗闇の中に正体不明の人間がいる。いまだかつて感じたことのない恐怖にかられ僕らは暗闇を走った。そしてまもなく光が目の前を照らし、僕らは無事に光の世界に生還することができたのである。今となってはあの暗闇の中から聞こえてきた歌声の招待は定かではない。しかしその体験が今も僕らの足をあの鍾乳洞から足を遠ざけてしまっている。いずれ時がきたらまたそのときのメンバーであの洞窟に潜ってみたいものである。この次は余裕かまして「翼をください」でも歌いつつ。
2006年08月20日
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蝶が岳からの槍穂高(カシミールにて作成)最近わが職場でグーグルアースがものすごいブームです。グーグルアースはご存じグーグルが提供しているサービスで地球儀上から世界中あらゆる場所の衛星写真が見られるというもの。この9月に日本語バージョンがリリースされてから急激に日本でも広まりました。写真はえっこんなとこまで?と思うほど詳細な画像で、自分の住んでいる場所はもちろん、ニューヨークの摩天楼から北朝鮮の核実験場。はては好きなあの子も家の形も一目瞭然。でもね。これすぐにあきちゃうんですよ。最初は自分の住んでる場所や世界の旅した町や行ってみたい町なんか地球儀ぐるぐるさせて見るのだけど。そのうち「だからどうした?」って思っちゃうの。見られるっていったって、基本的に真上からの画像だし、見たい風景っていったって・自分や知人の住んでるとこ・ニュースとかで話題のところ・観光地・行ってみたいところなんかに限定されて、そのうち見たい風景もなくなってくるわけです。そのうち、上から写真見ただけでそこに行った気持ちになっちゃたりして。山屋の私としては世界の山々の詳細画像、それこそ氷河の状態や岩場の状態などつぶさに見ることができたらこれは非常にありがたいのであるが、グーグルアースでは山岳地帯や森林地帯の写真は荒くてほとんどわかりません。まったくもって実用性に乏しいサービスであります。山屋やアウトドア指向の人にはむしろこちらのソフトがおすすめです。っていうか結構古くからあるので使っている人も多いと思うけど カシミール3D 山行くときに必ず持って行くあの25000分の1とか5万分の1の地形図とか。その地形図が閲覧できます(25000分の1については別の有料サービスが必要)これは便利!いままで山に行くときに必ず大きな本屋さんによって地形図を何枚も買っていた人は多いはず。地形図は大きな本屋にしかないし、しかもマイナーな地域なんかだと取り寄せになったり、さらには「八ヶ岳」や「鹿島槍ヶ岳」みたいにひとつの山が地図の境目上にあったりすると複数枚を張り合わせたりして非常に不便なのである。しかしこのソフト上の地形図はどんな風にでも閲覧自由なのである。見たい場所を一発で検索もできるし、表示した地図を印刷すればたいていの山には対応できる。しかしこのソフトはただの地形図閲覧ソフトではない。地形図上にごにょごにょとあるあの等高線を数値データ化して立体画像として再現可能なのである。もちろん東西南北縦横斜めどこからでも鳥の目となって山の眺めを俯瞰可能である。しかも太陽の位置や雲の配置、空気中の水分や湖のさざなみなどなど細部にわたって設定し風景を再現できる優れものなのである。 戸隠高原から戸隠山を描写してみましたさらには登山ルートの断面図や所要時間を測定も可能!GPSと組み合わせて地図上に奇跡を描くことも朝飯前!これならいつまでも飽きはこない!地図としても使えるうえに、自分で好きな風景を作り出すことができるのである。グーグルアースも面白いけど実際に役にたたせるカシミールの方が山屋としては圧倒的に面白い!そうはいってもやっぱり実物をこの目で見るのが一番なのですよね。
2006年11月03日
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