今日の『龍馬伝』はやるせない気分になる内容でした。
土佐藩の土佐勤王党の弾圧により投獄された、平井収二郎はついに山内容堂の命により切腹を言い渡される。
これだけ武市半平太のために尽くし、働いた平井収二郎は結局は大殿様の一言により切腹になってしまうのだ。
そして結局収二郎を助けられなかった半平太。
藩による土佐勤王党への圧力第一弾の見せしめのような気もする。
龍馬さんは京にいる勝先生のもとに、収二郎と半平太を助けたいと相談に行くが、勝先生はものの見方は見る方向が違えば違って見えることを説く。
土佐勤王党は確かに『吉田東洋』を暗殺した。それが攘夷のためとはいえ、やったことは暗殺なのだ。
龍馬さんは幼なじみだからどうしても収二郎と半平太を助けたいが、それは助けることのできないほどの罪だったということでしょう。真実を知っている龍馬はやるせない気持ちになる。
勝先生はそんな龍馬に『勝塾の運営が苦しい』という。私塾である勝塾には幕府からお金が出なくなるかもというのだ。
人材を育てるための勝塾がなくなったら、海軍もできなくなる。
そこで勝先生は龍馬さんに『越前福井藩の松平春嶽に頼んで1000両借りてきてくれ。必ずとってこい』と命令する。
龍馬さんは松平春嶽に会いに行き、1000両を貸して欲しいと頼む。
必ず生き金にするからと約束する。春嶽が『生き金とは?』と聞くと、龍馬さんは『ものと引き換えに払う金は死に金。生き金とは出した金額を何倍にも大きく活用するための金』という。
その話を気に入った春嶽は龍馬に1000両を用立てることを約束する。
居合わせた横井小楠は、龍馬に『デモクラチー(デモクラシー)』という言葉を知っているか?と聞く。
『民衆が自分たちでプレジデントを決めることもデモクラチーか』と聞く龍馬に、横井小楠も『よく知っているな』と感心する。
『横井小楠』って、この人は何なんだろう?頭が切れそうな人だと思った。
今後龍馬さんの活躍に一役かう人なのかな?
それにしても・・・勝先生の命令とはいえ、越前福井藩の前藩主に直接面会して、1000両ものお金を貸してもらうという大仕事を鮮やかに成し遂げる龍馬さんってやっぱり凡人じゃない。
『こいつなら本当にやり遂げそう』と思わせる魅力があった人なのだろう。
そしてこれだけの行動力があるからこそ、人の結びつきにより大仕事を達成できた人物なのだと思いました。
江戸の千葉道場に頼んで、松平春嶽に会い、勝先生の弟子にしてほしいと頼んで欲しいと言った時から、すでに人脈は受け継がれていたのですね。
龍馬さんは大仕事を終えて大坂の勝塾に戻ると、お兄さんの坂本権平さんが、勝塾で待っていた。
龍馬さんが京に行っている間、勝塾で塾生とともに訓練を受けていたのだ。
その訓練の中で、権平さんは龍馬さんがやっている訓練のレベルの高さと、龍馬さんが勝塾で塾生に頼りにされていること、勝先生の命で金策に奔走していることを知り、連れ戻そうと考えてきたのに、『いつか土佐に帰ってこい。待っているから』と言ってくれる。
龍馬さんは『10年後、必ず大きな仕事を成し遂げて、堂々と帰ります』という。
権平さんが『身体にだけは気いつけや』と言った一言がウルウル来ました。
さすがお兄さんだ。やっぱり血を分けた兄弟なんだ。多くは語らず、成長した弟を見て、納得して権平さんは土佐に戻る。
私が今回一番納得できたのは『ものの見方は方向や相手によって変わる』ということです。目からうろこでした。確かに一つの方向から見ていると、収二郎の切腹も納得できないのだ。でも、過激な攘夷を唱える者は、すでに開国を始めた日本にとっては『半平太の尊王攘夷』という考え方は『過去のもの』になってしまっていたのだ。
龍馬さんにとって、もう半平太も収二郎も過去の人になっているはずなのに、まだ救おうという気持ちを持ち続けていることが、『坂本龍馬の坂本龍馬たるところなのかも』と思いました。やっぱり最後まで『人』を大切にする人だったのだなと思いました。
真面目で一途に大殿様をお守りすること、土佐藩を外国の攻撃から守ることから発生した『土佐勤王党』でしたが、その過激さと、武市半平太の考え方(教え)が時代に取り残されてしまった悲劇なのでしょうか。
収二郎は武士道を忠実に守り、最後まで武市半平太に忠義を尽くして散ったのはあっぱれだと思います。
今日、いちばん心に響いたシーンはやはり坂本権平さんと龍馬さんのシーン。
『10年後に必ず帰りますき』と約束した兄と弟ですが・・・あれから数年後に、龍馬さんは暗殺されてしまうのですね。
それを思うととても悲しい会話だと思いました。
でもあの時の二人には弟をたくましく思う兄の優しい気持ちがいっぱいで、杉本哲平さんの演技も素晴らしかったし、兄の気持ちに涙ぐむ龍馬さんもよかった。
まだ土佐でくすぶってる弥太郎さん。また出てきたの??っていうか・・・がんばって商売盛り上げなさいよと見てて腹が立ちますが、そんなボロボロの弥太郎さんに対しての奥さんの喜勢さんの内助の功すごいな~!!
弥太郎さんは奥様の内助があったから、後々大商人になれたのですね。今はまだくすぶっているので見ていてもううんざり・・・あんまり出てほしくない。セコイし、胡散臭いんだもん。
まだ弥太郎さんの活躍は先の話なんですね。
来週はいよいよ半平太にも土佐藩の弾圧が始まります。
もう十分半平太の悪顔、恨み顔は見てきているので。もういいです。やってきたこともひどいことばかりです。
土佐勤王党への弾圧のシーンは見ていてとても残酷でいやですが、その分、大坂でのびのびと訓練に励む龍馬さんのシーンは清々しい。
激動の時代だったから、選ぶ道ひとつでこれだけ進む道が違ってきてしまうのだというのも驚きました。
毎回思いますが、時代劇と現代劇が同時進行しているような錯覚に陥るのは、土佐藩のごたごたと大坂の勝塾の生き生きした生活の格差が顕著だからでしょう。
勝塾の生徒たちが生き生きとしている分、時代に取り残されているものが、身動きできずにいることにやるせなさを感じる今回の『収二郎、無念』でした。
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