PR
Free Space
Calendar
Category
光村ライブラリーの中に「シンデレラの時計」という作品がありました。
なんだかふざけた題名だと思ったが、これまたすごく奥が深い作品でした。
日本人なら誰でも知っているシンデレラのストーリー。
夜中の12時までに帰らないと、魔法で変身した馬車や馬、ドレスなどが元に戻ってしまう。
シンデレラは11時45分を示す時計の音でもう12時になることを知り、急いで城から抜け出します。
その後は、なんだかんだ、すったもんだがありまして、王子様と結婚して幸せになるのでした。
このストーリーを聞いて誰もが夢物語に憧れますよね。
しかしこの作者は違うのです。
物語に疑問を持つのです。
いくつかの疑問を投げかけて、様々な文献を調べてその謎を解き明かしていくのです。
そのひとつの疑問が、シンデレラは本当に11時45分を知らせる時計で時間に気づいたのか。
その疑問を解き明かす探究心がすごい。
まずは、物語が舞台となる当時にそもそも時計があったのか。
物語の背景がどのくらいの時代なのかを調べ、その当時に時計があったのかどうか。
時計の歴史を調べるのでした。
実はその当時、時計が城や宮殿には普及していたそうです。
次の疑問は、さらにシビアです。11時45分を知らせる時計があったのか。
0分や30分などきりの良い時間で鐘などをならす時計はあるかもしれないが、45分と言った中途半端な時間を知らせる時計があったのか。
実はこれも当時存在していたそうです。
シンデレラの物語は実によくできた話であり、当時の状況を忠実に再現していたのです。
「シンデレラ」は昔からある有名な物語で、夢と空想の作品だと私たちは思い込んでいます。
そして、そのような幻想的な(と思い込んでいる)作品に対しては、私たちは全く疑う余地を持ちません。
シンデレラの物語はこうなのだ!と決めつけています。
常識を覆す作者の探究心につくづく感心した作品です。