甘味処 <甘栗甘>

甘味処 <甘栗甘>

2008年02月02日
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カテゴリ: 書き物
え~っと、別館のお題小説が今朝できましたw

いつもながら、やや長いのが、悪い癖です。

お暇な方は、どうぞ、読んでやってくださいまし。




【13歳年上】



演習場から、威勢の良い掛け声と供に
時折、轟音が響く。

それは、リーが師匠のマイト・ガイに投げ飛ばされたり、
打ちつけようと思った拳を師にかわされて、
代わりに大岩を打ち砕いてしまった音だったりするのだ。

「はははは!!まだまだだな!リーよ!!!」

瓦礫から飛び出し、改めて身構える、リー。

「はぁあーーーっ!!」
気合を込めて、ガイに飛び掛る。

「遅い!舞え!舞う様にだと言ったろう!
午前中の鍛錬と結び付けろ」

マイト・ガイは額宛で目隠しをしていた。
何も見えていない。
額宛の下に、丁寧に白布で眼を覆い、
更に額宛には鉢金があるため、光も通さない。

音と、気配・・・視覚以外の全感覚をつかって
リーと対峙している。


リーから見て、ガイは果たして息をしているのか解らないほど、
平静だった。

リーが拳を繰り出す。
まるで柳の枝が、風に吹かれてしなるようにガイの体が揺れて、
何のダメージもなく、全ての拳を受け、流してゆく。

リーに打ちかかり、弾き飛ばす。

リーは切れた口の端をぬぐった。
手甲に、血が染みた。

敵わない。
敵うはずがない。

そう言ってしまうのは簡単だ。

だがしかし、リーは己の忍道に正面から向き合い、
『忍術や幻術が使えなくても、立派な忍者になれる』
ただひたすら、それを証明するために生きてきた。


せめて。
師に、一歩でも近づきたい。
師のように、なりたい・・・。

今、自分が繰り出すその拳、ひとつ、ひとつが
その一歩なのだと、己に言いきかせながら・・・。







【明日に続く】





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Last updated  2008年02月03日 08時02分40秒
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