You’s World

You’s World

オリジナル 3

きっと3作目でした。
これ 書いたときはたしか私が同じ質問をされました・・・
いつもは微笑んでいなかったんだけどね・・・?
今は微笑めません。(爆
なんか どぉでもいいゃ。
とりあえず 直しました。

微笑む理由

ざぁっ.....
夜の森を吹き抜ける風は寂しさを感じさせる。こんな夜は 一番想っている人に側にいてほしい。寂しいって想わないために。側にいてほしいのに。
『今 きっと犬夜叉は桔梗のとこ』
自分に言い聞かせるかごめ。
『もう.....ねなきゃ』
布団に入るがなかなか寝付けないのはやはり 犬夜叉のことを考えているからだろう。
『私が犬夜叉の側にいるって決めたんだから。桔梗と犬夜叉の縁は絶ちきれないって最初から分かりきってる事なのに。.....なのにっ!』
こんなに悔しくて寂しいのはナゼだろう。かごめは1人 布団の中で涙を流した。
....チュンチュン.....
ふと聞こえるのは朝の音。小鳥たちのさえずりがこの静かな森に木霊する。
『いつ.....寝たんだろう』
かごめは体を起こし 小屋を見回す。がしかし 探している相手は視野に入らなかった。『帰ってきて...ないんだ』
ため息を1つ かごめの口から漏れた。
「ぁれ?かごめちゃん 起きたの?」
珊瑚の声がため息をかき消した。
「ぇ?ぁ。うんvおはよう」
「おはよう。朝ご飯 作るけど?」
「わっ 私も手伝う!」
「分かった。でもその前に顔 洗ってきなよ。そこの川の水すっごいきれいなんだよ。冷たいしね。あとで汲もうか」
「そうだね。んじゃ顔 洗ってくるから」
タオルを持ち かごめは小屋を出た。犬夜叉のいない小屋はなぜか寂しさを感じた。
顔を洗いタオルで顔を拭く前 ふと前方を見るとぼやけてはいるが紅い着物が見えた。
『犬夜叉?!』
かごめは急いで顔を拭くと先ほどの所へ視線を走らせた。予想通り犬夜叉はそこにいた。「犬夜叉ぁっ?!何してるの?早くこっちにきなさいよぉ!」
向い岸に元気な声をあげて犬夜叉を呼んだ。
「おぉ......」
小さな声ではあるが犬夜叉は返事をした。
『やっぱり昨日 桔梗とあってたのね』
かごめにはそれが分かった。かごめの目を見ようとしないからだ。それでもかごめは気付かないという仕草をとり 犬夜叉に手を振る。犬夜叉は川の中に所々顔を出している石の上をすいすいと飛んでこっちへ来る。かごめは犬夜叉がこっちにきていることを確認すると立ち上がって先を歩き出した。
「珊瑚ちゃぁん!ごめんねぇっ」
少し離れた所に弥勒と楽しそうに話しながら料理をしていた珊瑚が振り向く。
「いいよぉ気にしなくて!ぁ。でもこれ どうすればいいかわかんないんだけどぉ。教えてくれないぃ?!」
かごめに聞こえるように大きな声で言う珊瑚。かごめは急いで走り寄った。
「おはようございます かごめ様」
「おはよう 弥勒様。ん?七宝ちゃんと雲母は?」
珊瑚の隣についたかごめが弥勒と会話する。珊瑚は豆腐を切っていた。
「きっと魚を捕りに下流の方へ行ったのでしょう。昨日 下流の方に魚の大群を発見したと喜んでおりましたから」
弥勒は薪を火の中へ入れながらかごめに言った。
「そぉなの。犬夜叉ぁ 見てきてくれない?」
後ろに立っていた犬夜叉は急に自分の名前を呼ばれびくっとしたがすぐに
「けっ わぁったょ」
と言うと下流の方へ走っていった。その時 豆腐を切ることに苦戦していた珊瑚が顔を上げた。
「かごめちゃん 何かあったの?」
不意を付かれたかごめは
「へ?」
と曖昧な返事を返した。それに同意したのか弥勒もしばし手を休めかごめに聞いた。
「そうですな。かごめ様 何か犬夜叉とありましたか?いつもの元気がないようですけど」かごめはいつものように振る舞ってはいたがやはり旅を共にする仲間にはばれてしまうのだ。
「そっ.....そんなことないわょ。何言ってるの珊瑚ちゃんも弥勒様もっ!ほら早くしないと犬夜叉と七宝ちゃんと雲母が帰ってくるでしょ?きっとお腹すかせてるわ。早く作っちゃおうょvぁ。珊瑚ちゃん豆腐.....;」
いつものように微笑むかごめを珊瑚と弥勒は安心し 作業に戻った。
「かごめちゃん;私にとぉふは無理みたいだょ。なんでこんなにやわらかいのにかごめちゃんはいつもきれいにきれるの?」
珊瑚は投げやりにかごめに豆腐と包丁を渡した。
「あはは;慣れるまでが難しいのよ。徐々に慣れていこうょ。きっと出来るようになるって」
包丁と豆腐を手渡されたかごめは苦笑し 豆腐を切り始めた。そして用意されている鍋の中にそっと入れた。
「かごめぇv魚をいっぱいとってきたぞぉ!」
すると下流の方から七宝の声が聞こえた。
「ナイスタイミングじゃない?お帰りぃ!」

「下流にはたくさん魚がおってな 一匹一匹がとてもでかいんじゃ!」
楽しそうに話す七宝を笑顔で見ているかごめ。朝食にみそ汁とご飯 犬夜叉の大好きなたくあん(地方などではたくわんと呼ぶところもあります)とさっき七宝達が捕まえてきた魚を焼いて食べている。
「へぇ。七宝が全部捕まえたの?」
珊瑚も少し興味を持ったらしい。話に参加してきた。
「少し犬夜叉に手伝ってもらったがな」
七宝はますます自慢げに話し出す。犬夜叉は魚をほおばりながら七宝を横目で睨み
「けっ。少しじゃねぇだろ?お前 俺が行ったとき溺れていたところを雲母に助けてもらってたじゃねぇかょ。しかもそれから川に入ることをこわがりやがって!俺と雲母がほとんど捕まえただろぉがょ」
と本当のことであろう事を口にした。
「そうなの?七宝ちゃん」
聞かれた七宝は先ほどの元気など 何処へ行ったのだろうか。
「うっ...」
と顔を赤らめ 言葉を詰まらせた。
それを全員で笑いあい 朝食は楽しい時間となった。
朝食の後かたづけも終わり 一行は次の目的地へ行こうとしていた。すると思い出したようにかごめが立ち止まった。
「どうしたの?かごめちゃん。なにか忘れ物?」
珊瑚は後ろを振り返りかごめに話しかけた。
「うん。水。汲んでいこうねって言ってたじゃない?あそこの水が一番きれいみたいだから...汲んでくるから先に行ってて」
かごめはリュックをおろすとおもむろにペットボトルを取り出し 走り出した。
「ぇ。1人じゃ危ないよ。私も行くから待って!」
駆け出そうとする珊瑚を手で制止した者があった。犬夜叉だ。
「俺が行く。お前らは先に行くなりここで待つなりしてろ」
そしてかごめが戻っていった道を同じように走っていった。
「何があったんだろうね。犬夜叉とかごめちゃん」
心配そうに見守る珊瑚の肩に弥勒の手がそっとおかれた。
「犬夜叉に任せておけば大丈夫だろう。案ずるな。犬夜叉とて男だ。やるときはやるさ」「そうだといいけど....」
不安げな珊瑚をよそに弥勒はそのまま歩き出す。それに続き七宝 雲母も歩き出した。
「へ?法師様 犬夜叉達待たないの?」
「先に進んでおいた方がよさそうだ。雲行きが怪しい。それに...」
「それに 何?」
不思議がって首をかしげる珊瑚に弥勒は言った。
「離れておいてやるってのも親切の1つなんだよ」
「何 それ」
いまいち分かっていない珊瑚なのだが弥勒はいっこうにかまわず先へ進んだ。

「朝はなんかわかんなかったけどホント 冷たいのねぇ。きれいだし。こんなきれいな川の水 現代じゃ見られないからね」
そう言いながらかごめはペットボトルに水を汲み始めた。ペットボトルはこぽこぽと音を立て水の中に沈んでいく。
「ホント きれい.....」
つぶやくかごめの後ろにいつの間にか犬夜叉がいた。犬夜叉は黙って立っているだけだった。
ペットボトルの中身がいっぱいになったので次のペットボトルに変えようとしたとき かごめはようやく犬夜叉が後ろにいることに気が付いた。
「あら。犬夜叉 あんたいつからそこに?」
驚きもしないかごめをよそに犬夜叉はまだ何も言わず立っているだけだ。
「ね。犬夜叉 ここの水すっごくきれいだと思わない?とても澄んでるの。だから汲んでいこうと思って戻ってきたんだけどやっぱりその甲斐があるわ。そう思うでしょ?」
笑顔で振り向いたかごめは犬夜叉の顔を見て驚いた。泣いているかのように見えたのだ。犬夜叉はかごめの腕をつかむと 自分の腕の中へ引き寄せた。
ばしゃぁっ!
キャップを閉めていなかったペットボトルが落ち 水が二人の足下を濡らした。
「すまねぇ.....かごめ」
犬夜叉の腕の中で聞いた第一声は 謝りだった。かごめは何の抵抗もせずただ抱かれていた。そして一言 優しく言った。
「昨日 桔梗とあってたのね?」
犬夜叉の首が縦に振れるのが分かるとかごめはもう何も言わなかった。
「俺 お前と一緒にいるって約束したよな?最初 俺はそれでよかったんだ。かごめが側にいてくれるならそれで.....俺の側で笑っていてくれるならそれで良かったんだ。でも桔梗と会うとかごめ お前の顔が見れないんだ。やっぱどっかでうしろめたい気持ちがあるんだと思う。俺の中に」
そこまで言い終わると犬夜叉はさっきより腕の力を強めた。
「俺 どうしたらいいのかわかんなくなっちまって。でも桔梗にもう一度死んでもらいたくなくて。桔梗がもしまた死ぬとしたら 今度こそ.....笑顔で死なせてやろうって。悔いの残らないようにさせてやろうって思ってた。でもそうやって死なせるために俺はお前を裏切らなきゃいけねぇことがわかってきて...。俺は今まで 桔梗とつらいことがあってもお前の笑顔に支えられてきた。そのことは十分 分かってる。でもお前を裏切ることは出来ないんだ。俺が裏切ったらお前の笑顔が二度と戻らないような気がしたし....。でも俺と一緒にいること自体 かごめ お前にとってつらい事ってないんじゃないかって分かってきた。俺....俺」
「もういいよ」
かごめは犬夜叉の言葉を遮った。そして犬夜叉をそっと離した。
「犬夜叉 あんた自分を追い込んでどうするの?私があんたと一緒にいるのは私のワガママよ。あんたが帰れっていっても今更帰ろうとは思わないし。ただ一緒にいたいって思うのは私のワガママなの。なのになんであんたがそこまで自分を追い込まなくちゃいけないのょ。私には分からないわ」
「かごめ」
「犬夜叉。私最初に言ったはずよ。『桔梗と犬夜叉の縁が断ち切れるなんて思わない』って。だからあんたが桔梗といることを望んでも私はあんたの側にいると思うわ。そぉね....私がいなくなるときは あんたがよほどのことをしたときぐらいじゃないかしら」
そしてかごめは笑い出した。犬夜叉の顔はそれでもまだ曇っている。真剣に悩んでいることが分かった。そしてかごめはため息をひとつ ついたあと言った。
「いいの。桔梗とあんたが一緒にいても。そりゃ妬かない方が難しいですけど?でも妬いてるってことは私があんたのこと....それだけ想ってるって証拠だと思うの。恋って信じられるのは言葉より心でしょ?だから」
そこまで言うとかごめは思わず泣きそうになった。しかし必死でこらえて続けた。
「何があってもあんたが生きている限り 私はあんたの側にいる....。だって私は好きでここにいるんだから。いつかここの場所を桔梗にとられてもいいわ。そしたら私 またあんたの側のもっといい場所みつけてそこにいるんだから」
「かごめ.....」
二人はいつの間にか笑顔になっていた。そして落ちていたペットボトルを拾い上げるとかごめはそれを犬夜叉に手渡した。
「ほらっ 犬夜叉のせいでせっかく汲んだ水がこぼれちゃったじゃない?汲むの手伝いなさいょ」
「俺のせいかよ;」
と言いつつも犬夜叉は黙って受け取って汲み始めた。
汲み終えたとき 雨がぱらぱらと降ってきた。
「雨?どうしよ」
犬夜叉は迷うかごめの手を取り 朝までかごめ達がいた小屋へと入った。
「通り雨だ すぐやむ。ここで雨宿りしてればすぐだろ」
犬夜叉はペットボトルを床におき 身震いをして水気を飛ばした。そのいつもの様子の犬夜叉を見てかごめは微笑む。
やがて雨がやみ 小屋を後にする犬夜叉とかごめ。夕方も近いであろうその空を見上げてかごめが叫んだ。
「見てっ!犬夜叉!虹だょ!すっごくきれいだねぇ」
そこには七色に輝く虹が空の端から端を結ぶかのように控えめに輝いていた。
「あぁ。きれいだな」
横目で犬夜叉はかごめの微笑む姿をしっかりと見ていた。そして自分ももう一度空を見る。「行こうか」
そしてどちらからともなく歩き出す。目的は珊瑚・弥勒・七宝・雲母との合流。きっとあの4人(2人と2匹?3人と1匹?)もこの空の虹を見ているはずだろう。
「ぁ!かごめちゃんと犬夜叉だ!おぉい!こっちだよ」
10分も歩いただろうか そんなとき珊瑚達と合流した。珊瑚達は濡れていた。雨宿りする場所がなく探し走っていたらいつの間にか雨がやんでいた と言うことだった。
かごめがリュックから真新しいタオルを手渡すと素直にお礼を言って珊瑚と弥勒は受け取った。七宝はかごめが優しく拭いてやった。

いつものメンバーに戻り 奈落を倒すため そして四魂のカケラを探すため 新たな旅路へと進む一行だった。夕暮れ時 さっきの虹はまだ七色に光り輝いていた。
珊瑚達と合流する前 犬夜叉がかごめに聞いた。
「なぁ かごめってなんでいつも微笑んでるんだ?」
かごめはそれにただ笑って
「微笑むってステキなことでしょ?」
としか答えなかった。
「何だよ それ」
多少 ふくれっ面の犬夜叉を横目で見 かごめは満足そうに笑った。
「分かる日が来るわょ。きっとね」
夕暮れ時の七色に虹の下で 彼女の微笑みは虹にも負けず 優しく光り輝いていた。

-あなたが大好きだから ずっといっしょにいたいと思う気持ちは 私の中で微笑みと変わる。あなたが私の笑顔が好きだって言ってくれたときから自然に微笑めるようになっていたのよ きっと。恋する気持ちは 微笑みに変わる...-



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