You’s World

You’s World




ずっと呼ばれるのを待っていたのかもしれないね



もう一度
だれか 僕の存在を認めて。






かつて


一度だけ



僕を愛してくれた人。


















++++++蒼++++++









真っ暗闇の中
目が覚めた。




呼んだのは君かい??




静かに問う。



呆気にとられた顔が可愛かった。

その顔が
『アンタゎ誰??』と
声にならぬ声で
僕に聞いていた。


僕??
名前なんてないよ。

だから君の好きなように呼べばいいよ。




「ァタシゎ愛するものにしか名前をつけない」



真っ暗に響く
凛とした声。

まっすぐな意志の反映。
声は闇を切り裂くことはしなかったが
少なくとも
周りの空気を一刀両断にした。


ふっと
知らず知らずのうちに笑みがこぼれた。





だったら僕を愛してよ。





―――あの頃のように




君の瞳に映る
闇。

この闇の中でも判別がつくぐらいの闇。


「愛って何??」




僕は
ふるふると首を振ることしかできなかった。

力も入らない。


だって僕にも分からない。




だけどね
君となら知りたいと思ったんだ。







君となら




君だから










「どうしてァタシなの??」



無邪気にも
首を斜めに傾けて

それでもそこには
愛らしさとか可愛らしさとか
漂っていなくて。



あぁ
それが懐かしいと
そう 思った。












君は覚えていないだろうね。
僕が君と過ごした日々を。




だからだょ。

だから
君ともう一度












君は僕の前から
忽然と

あの 晴れた日に

僕のまぶたの裏に
あどけない笑みを残して




『思い出は綺麗なままのほうが後味がよろしゅうて』



そういって


消えた。







二度と
目の前には現れないだろう。








だけど


そんな姿になってまで
僕の前に現れてくれたんだね。






記憶はなくとも。










深い深いところでつながっているんだね。
それがわかって嬉しかった。







きみ 寂しいかい??



「ん??ちょっとだけね」

表情は少しも崩さないけれど。

少しだけ
本当に寂しそうだった。





僕ね
そっちにいくから。

だから寂しくないよ。








部屋の機械音がやんだ。






蒼い蒼い
記憶。





語られない
蒼い蒼い記憶。





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