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2018年09月29日
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カテゴリ: 神社仏閣
2月に行った奈良旅行の続きです





法隆寺門のバス停から参道をあるいて まずはランチ







お店の名前は忘れてしまったけど

確か 「梅干のうどん」と葛切りを注文しました

癖になりそうな美味しさだったけど

わざわざ食べに来られないのが残念です

腹ごしらえがすんだら いざ参拝





「南大門」

南大門は法隆寺の玄関口です



法隆寺内の建造物では歴史が新しく建造は永享10年(1483年)(室町時代末期)

南大門は上部が切り妻造り 下部が入母屋造りという独特な造りをしているのが特徴です

門の周囲に張り巡らされてるのは大垣と呼ばれる築地塀で

こちらは平安時代に造られ 江戸時代に再建されました





法隆寺(ほうりゅうじ)・斑鳩寺(いかるがでら)は

第31代・用明天皇が自らの病気平癒を祈願する為に発願しましたが

実現しないまま崩御し

607年(推古天皇15年)第33代・推古天皇と用明天皇の皇子・聖徳太子(厩戸皇子)が

用明天皇の遺志を継いで創建し

本尊・薬師如来を安置したのが起源と言われています

670年(天智9年)に焼失しましたがその後再建され



739年(天平11年)行信僧都が聖徳太子を偲び

斑鳩宮(いかるがのみや)の旧地に夢殿を建立した言われています

法隆寺は約19万平米の広大な境内に125の建造物を有する大寺院です

法隆寺の伽藍は西院と東院という2つに分かれていて

西院は世界最古といわれる伽藍群で構成されています



重要文化財に指定されているものが35件あります











西院伽藍は廻廊で囲まれています

西院入り口にある中門を起点とし 大講堂で結ばれている外廊下です

平安時代以前は鐘楼と経蔵の手前で閉じられていましたが

平安時代に拡張されて現在のような姿になりました

明治時代に重要文化財に指定され 戦後に国宝に昇格しています









金堂や五重塔とのバランスが考慮されて

西側の方が東側に比べて一間(約1.8m)だけ長くなっているのが特徴です





金堂の後ろにある楼閣造の建物が「鐘楼」

一般的な寺院の鐘楼は 壁のない東屋形式のものが多いのですが

法隆寺の西院にある鐘楼は四方に壁があります






中に吊るされている梵鐘は奈良時代前半に鋳造されました

925年に落雷で焼失した後に経蔵と同じ建築様式で建て直されたもので

現在は国宝に指定されています

西院の鐘が撞かれるのは夏安居(げあんご)という行事が開催される

5月16日から8月15日までの期間だけです





西院の鐘楼と対になっている楼閣造の建物は「経蔵」

奈良時代に建てられたもので 現在は国宝に指定されています

経蔵は文字どおり経典を納める建物として利用されてきました

現在は 天文学や地理学を百済(くだら)から日本に伝えたといわれる僧侶

観勒(かんろく)僧正の像を安置しています





国宝五重塔

五重塔は607年(推古天皇15年)の法隆寺創建時に建立されましたが

670年(天智9年)に焼失し その後7世紀後半の飛鳥時代に再建されたと言われています

五重塔は日本最古で 世界最古の五重塔とも言われています





高さ約31.5メートル

使われているヒノキやスギは

650年代末から690年代末に伐採されたことが分かったそうです

また五重塔の心柱は年輪年代測定により

594年(推古天皇2年)頃に伐採されたとも言われています






国宝金堂

607年(推古天皇15年)の法隆寺創建時に建立されましたが

670年(天智9年)に焼失し

その後7世紀後半の飛鳥時代に再建されたと言われています

金堂は中の間・東の間・西の間に分かれています

金堂の天井には天人と鳳凰が飛び交う天蓋が吊され 壁面には壁画が描かれていました



1949年(昭和24年)の解体修理中に行われた壁画模写作業中に火災が発生して

壁画と柱が焼損しました

この火事の翌年 昭和25年に文化財保護法が施行され

法隆寺で火災のあった1月26日が文化財防火デーになったそうです





堂宇の形はほぼ正方形で二層(二階建て)の入母屋造り

上層と下層をつなぐ支柱には龍の彫物が彫られているのが大きな特徴です

内部に安置されているのは 本尊である国宝の釈迦三尊像です

その両脇には聖徳太子の父である用明天皇のために作られた国宝の金銅薬師如来座像と

聖徳太子の母である穴穂部間人皇女(あなほべのはしひとのひめみこ)

のために作られた金銅阿弥陀如来座像(需要文化財指定)が安置されています

本尊の釈迦三尊像は 聖徳太子の冥福を祈り

太子と同じ身長で作られています







大講堂は西院最大の建物で

僧侶たちが仏教の勉強をしたり法要が営まれたりする場所となっています

創建当時の建物は925年に落雷によって鐘楼と共に焼失していて

現在の建物は990年に再建されたものです

国宝に指定されていて

内部には平安時代に作られた薬師三尊像と四天王像が安置されています







「国宝 聖霊院」

西院の東側に位置する東室の南端部を改造して建てられた院です

鎌倉時代 聖徳太子信仰が盛んになったため

平安時代に作られた聖徳太子の像を祀るために建立されました





聖霊院内部には3つの厨子(ずし)が安置されていて

太子の像が安置されているのは中央の厨子です

左右の厨子には息子である山背大兄王(やましろのおおえのおう)や

太子の弟である殖栗皇子(えぐりのみこ)などの像が祀られています





聖霊院の西側にある重要文化財の「妻室」





聖霊院の後ろ側にある「国宝 東室」

僧が生活をしていた建物です







西院伽藍から東に向かって歩いていくと 見えてくるのは









「国宝 東大門」日本最古の総門です

西院と東院の中間に位置する門です

法隆寺創建の際に建てられ 平安時代に現在の場所に移築されました

東大門の造りは 

門の前後に屋根がありその上に屋根を乗せるという三棟造(みつむねづくり)という

奈良時代を代表する建築方法です

3つの屋根を八本の脚で支えているため 八脚門とも呼ばれています





更に石畳を進んで行くと





「四脚門」

ここから東伽藍になります







「国宝 夢殿」は東院伽藍の中心に位置する建物で

奈良時代初期に造られました

内部には厨子が安置され

その中には秘仏である救世観音像(ぐぜかんのんぞう)が納められています

救世観音像は聖徳太子と同じ身長で作られたと伝わっており

聖徳太子を供養する目的で安置されているものです

厨子の周りには東院を建立した行信僧都(ぎょうしんそうず)の像や

平安時代に夢殿を修復した道詮律師(どうせんりっし)の像なども安置されています

国宝に指定されていて 法隆寺の中でも最も有名な建物の一つです







夢殿の後ろに位置する建物は重要文化財の「舎利殿」と「絵殿」

舎利とは仏陀の遺骨のことで

聖徳太子が2歳の頃に東に向かって合掌したところ

手から仏舎利が湧き出てきたという伝説が伝わっています

舎利殿はその時の舎利を納めるために造られました





絵殿には 聖徳太子一代の筆跡を描いた障子絵が納められています

2時間くらいの散策ではこれだけまわるのがやっと

本当にたくさんの国宝そして最古の木造建築物・・・

でも なぜ法隆寺だけが1300年以上もの時を乗り越えることができたのか

それは 法隆寺自身が時の権力に与しない純粋な学問の社だったから・・・

平安時代から安土桃山時代にかけての寺院は多くの土地と僧兵を持ち

政治に口出ししたり大名並の勢力を誇ったりしていました

この為 政変が起これば多くの寺社が攻撃の対象とされ戦火にみまわれ

貴重な建造物も焼失していったのです

戦火により焼失した寺社で有名なものといえば

織田信長に攻められた「比叡山」や「石山本願寺」

松永久秀や平重衡に焼き討ちにされた「東大寺」など・・・

法隆寺はただひたすら仏教の教えを学ぶお寺として精進してきたので

現在までその姿を残すことができたそうです

後世まで 大切に残していきたいですね





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Last updated  2018年09月29日 21時35分28秒
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