一生に一度くらいオペラなるものを鑑賞してみたいね。という話が持ち上がり話はとんとん拍子に纏まって新国立劇場の「蝶々夫人」を見に行くこととなった。
昨夜はその一生に一度の日。
開演が7時から・・というところからいつも観ている劇とは一線を画している感じ。ロビーではおしゃれなカクテルやらシャンパンやら 軽いおつまみ(決して裂きイカなどはない)などがさり気なく売られていて ホールの様子と相まっておーーー大人の雰囲気。
近頃のオペラは 舞台の両側に歌詞が字幕表示されていて分かり易い。
フルオーケストラの演奏とソプラノとテノールの響き。甘美な歌声にしばし現のことも忘れて聞き惚れた3時間であった。降るように響く美声は心をつかんで離さない。
難を言えばピンカートンを演じた人がもっと格好良かったらよかったのにな。
実は3か月ほど前に 「ミスサイゴン」を観たばかり。
ミスサイゴンはマダムバタフライを下書きにして書かれたブロードウェイミュージカル。だから二つの作品は全く筋書きが同じである。派手な舞台装置、躍動的な音楽が満ち溢れたミスサイゴン。シンプル(シンプルすぎるほどの)な舞台装置、美しい旋律に彩られたマダムバタフライ。
時代背景や登場人物に差があり、相反する舞台表現であっても ちょうちょうさん と キムの切切とした女心は同じように伝わってくる。どちらも甲乙つけがたい感動があった。
ただ一つ昨夜の公演で残念だったこと幕が終わりかけたところでもう席を立つ人の多かったこと。
「えーーーっ」
カーテンコールが終わるまで拍手をするのが観客のマナーではないの???有り得ないでしょうそれは。たとえ終わった時間が10時を過ぎてしまったとしても。決してお安くない切符を買って来ているのに。それくらいは・・・
日本のオペラファンの底の浅さを垣間見てしまったような気がした。
「今度は フィガロの結婚か こうもり を観たいね」が一緒に行った友達の弁。確かに 体の中を ある晴れた日に がまだ渦巻いている。
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