ユウとはなうた

ユウの髪の毛を切った。
やっと切れた！

もうずいぶん前から切りたかったのに「いやだ」と言うのでボサボサと伸び放題になっていた。
60年代のフォークソングとか歌ってる人みたいやな、と、私の友達からも言われていた。

ほんまにそんな感じやった。

切りに行くのもいや、私が切るのもいや、とにかく切るのがいや。
て、それにしても限度がある。
小学生男児の標準タイプからはとっくにはみ出していた。

いや、もう、オタクみたいになってきてるし。

で、修学旅行も近付いている。
もー、絶対切らねば！！

で、いつものように「だーいじょうぶ、大丈夫！前はあんまり切らないから！後ろのボリュームなんとかするだけ」と言いつつ、今日は母がいるのでかなり強気に椅子に座らせ、切り始めた。

一時間半後。

めっちゃ短くなり、ユウはブチ切れ、私も「文句言うな！」とブチ切れ。

今までで一番怒っていた。
しかし作業中、こちらはハサミを持っている。

切られている間じゅう、キレそうになっていたけど、今キレたら髪以外の場所を切られる恐れがあり、キレられない、でもありえない勢いで切られている、キレたい、切るなや、キレるぞごら、切るな言うとるやろ、何切ってんねん、キレ、切れ、キレ、キレーーーー！！キーーーー！！

と、なっていた様子。

終わってから、ふて腐れた態度で風呂場に走り、中でめちゃくちゃ怒鳴ってた。

お風呂から出て来て、また何か言うのか？と思ったけど、タオルで顔を隠し、そのまま自分の部屋へ行って、コテンと寝た。

いやー、けどすっきりしたって。
絶対良かったって！！

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