Jonathan Carroll

『Bones Of The Moon/月の骨』
             Jonathan Carroll/ジョナサン・キャロル

ジョナサン・キャロルは、アメリカ生まれのファンタジー作家
今はウィーン在住らしい
と言っても、手元にあるのは15年ほども前に発行された文庫本
かなり古い今なので、新しい今もそうなのかはわからない

ファンタジーというか…
私的にはホラー的要素も多分にあるような気もする
なんとも不気味なタイトルではある
元の本はどうだか知らないけれど
私が手にした文庫本は、表紙のイラストもかなり不気味
迷子になったまま闇をさまよう子供の亡霊かなにかのように見える
おどろしいもの好きなほうではないので
それに惹かれて読もうと思ったわけでは決してない
何度も棚に戻しては、またなんとなく気になっているうちに
いつの間にか、戻し忘れて会計の本に紛れ込んでいたようなのです
なわけで、半年ほどもほったらかしの積読状態だったのですが
いよいよ積んどいた本を読みきってしまって
まぁしょうがない、縁があってうちに来たんだから読んでみるか
と言う次第

この『月の骨』ざっと解説してみましょう
カレンは若くて美人
まぁ、若いから馬鹿もやったけど
文句なしにすばらしい人と結婚し、もうじき赤ちゃんも
幸せこの上ないある日突然、不思議な夢を見はじめる
ロンデュアという夢の中の世界でもう一つのストーリーが綴られていく
現実世界のオープニングで強烈な事件が語られるのだけど
それはあくまでよそのおうちの事件
その後は不思議な夢の世界を織り交ぜながらも
淡々と、幸せに、楽しく、穏やかな日々が過ぎていく
そのうち波風が立ちそうで、でも立たず
静かなようで、でも実は漣くらいは立ち始めてる
大波は、最後にざざぁ~っと
来たんだか来なかったんだか…

非常に中途半端な気分で読み終えたわけですが
でも何か気になるんだなぁ、カレンのその後
カレンに関わった登場人物(?登場キャラかな)たち
そして、他のストーリー

きっと、他の作品も読んじゃうんだと思う

ところで、読み終えてみると、表紙のあの子
最初に持ったイメージは当たらずとも遠からず
いや、当たっているけどやや遠い(?)
まぁ、こわいおどろしい子ではありませんでした  

2003年12月記


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