……………………………………………………………………………… 以下は「Coalition For Free Thought In Media」というグループが取材した米軍兵士5人のうちの1人(イラクから帰還したばかりの下士官兵)へのインタビュー記事です。 主な内容は、食糧や水の不足で部隊が陥った危機的状況、統治下での襲撃の激しさと米兵死傷者の増大、イラク民間人の夥しい死者と家族の悲嘆、戦争大義への疑問、精神的ケア不足、退役軍人給付の大幅削減、クラスター爆弾で虐殺された子供たちなどについて、兵士の目から見た証言が語られています。
USA -- 「厄介なことにことによく眠れませんし、眠れば恐ろしい悪夢を見ます。悪夢が私を起こすまでに1時間でも睡眠が取れたときは幸運といえるでしょう。 私は戦場にいたときの方が、そこから遠く離れている今よりも余ほど眠れいてました。そこは私が今まで派兵された、あるいは任務に従事した中で最も酷い場所であり、私は部下たちをそこに残しておきたくありませんでした。そこは私が指揮しトラブルから免れて生き残るよう努力した部下たちを残しておくには、最も苛酷な地域でした。」
●「あなたは多くの仲間が殺されるのを見ましたか?それはどのようにあなたに影響しましたか?」
USA -- 「地獄が、どのように私に影響したと思いますか? 私は守るべき30人以上の死と、100人以上の負傷して復帰しない者たちを見てきました。私は未だに負傷した者たちのいくらかが復帰したかどうかを知りません。私が帰宅する前には聞かされませんでした。」
USA -- 「それは引き返し可能な地獄への長い旅に似ていました。もちろんそれらの兵士が言うくらい劣悪でした。この地獄に関して真実が伝えられたならば、もっとずっと悪いことが分かるでしょう。 ゲリラが攻撃してくることが予想される場所で、どのように市民の平穏を保つか、そしてまた十分な水と食糧を確保するかということを解決しようという取り組みは、忌々しくも絶え間ない悪夢でした。 我々の警護が立ち行かなくなっていたとき、どれほど悪い状態だったかはメディアがアメリカ国民に決して事実を伝えていないひとつの問題です。我々は何人かのイラク人のもとに行き、靴下や下着をいくらかの食物や僅かな水に交換してもらわなければなりませんでした。」
USA -- 「ええ、侵攻の後に市民たちからの援助を受けたことに関しては冗談でも何でもありません。我々の間ではそれについて、我が軍がどれほど彼らに返済すべき借金があるかというかなり傑作な嘲笑があります。それらの人々から食糧を得ていなければ、我々は恐らく飢えていたことでしょう。そのおかげで我々は機能するユニットとして引き続き行動できる態勢を確立しました。それまで数日のあいだ清潔な水を使い果たしていたので、何人かの部下たちが脱水症でほとんど死にかけていたのを、かろうじて免れたというほどです。」
USA -- 「いいでしょう。そうですねぇ、私は食糧が乏しくなっていったことや水の悪化というような事に関して不満を言うこともできますが、私がもっと人々に伝えたいのは米国とその連合軍に対して先月行なわれた攻撃が、どれほど激しいものだったかということです。 私がまだそこにいた過去2週間、任意の狙撃者や隙を狙った襲撃など、聞こえた銃声をすべて数えるとすれば、我々は少なくとも一日に20回は攻撃されたことになります。我々は1日当たり少なくとも5人が負傷によって脱落し、また24時間ごとに部隊のうち少なくとも1人が殺されました。」
USA -- 「それは、私に尋ねるには実にくそ馬鹿げた質問です。もちろん私はそれを把握していました。私の階級を知っているはずです。私は我々の部隊で何年も下士官長を務めています。私は部下の死のほとんどを把握していますし、多くの場合、死んでゆく彼らの手を握ってきました。これが悪夢を与えないと言えるでしょうか?
USA --「私は大学で4年間、経済学を専攻しました。また常に兵員をしているわけではありません。私は予備役兵として長い義務割り当てによって動員されていただけです。 意外でしょうが、私はノーム・チョムスキーや、ゴア・ヴィダル、ジム・ハイタワーのような作家の本を読み、私が現地にいた間にも、マイケル・ムーアの「Stupid White Men」【邦題「アホでマヌケなアメリカ白人」】のコピーを3つ持ち込んでいました。私はマイケルの本の一部を他の人々に読ませたところ、彼らはブッシュが我々を酷く騙していることに腹を立てていました。 また私には手紙で送ってもらった「Best Democracy Money Can Buy」【邦題「金で買えるアメリカ民主主義」】という本の一部分もありました。なぜならもし私がその本をまるごと一冊持っていたならば、即座に盗まれる【取り上げられる】と分かっていたので。」
USA -- 「たぶんそうでしょう。だからこそ私は、彼ら【政府】が我々を惨殺されるために派兵しているということをアメリカ人たちに知らしめようと、証言する気持ちになったのかも知れません。よろしければ私はすべての詳細を曝け出しますし、なぜ私が多くの誓約に違反してまでこのインタビューを提供するのかについても表明しておきたい。 私は未だに現地に留まっている同僚たち、そしてこれからあそこへ行く人たちのためにこうしています。私も気をつけなければ、更なる6ヶ月間の駐留のためにあそこに戻り、人生を終えるでしょう。」
ブッシュは実際、我々すべてを使い捨てにしようとしたのです。我々はこの事について数週間の激戦の最中に知りました。 それは私が「Stars and Stripes【星条旗の意】」で最初に読んだのもの1つでした。私はそれが冗談であると思いました。我々が戦っていて、死に瀕していたまさにそのとき、議会と指導者たちが我々を打ちのめすとは信じ難かったので。」
USA -- 「では私が目撃した理由なしに殺された子供たちについて話したいと思います。それによって、このような事件が起こり、しかも非常に悲惨だったことを信じようとしない人々の目を覚まさせることにもなるでしょう。負傷した、あるいは孤児にされた子供たちの悲鳴、そして子供を失った親たちの泣き声を、私は決して忘れることができません。 イラク人やほとんどのイスラム教徒は、涙を流し悲嘆することにより死者を哀悼するという、非常に音声を重んじる風習を持っています。子供を亡くした苦しみのため大声で泣き叫ぶ母親や父親に何の間違いもありません。もしそこに死がなかったならば、彼らはそのように泣き叫びません。空爆あるいは火砲攻撃の後には、しばしば何百もの人々の泣き叫ぶ声やすすり泣きを聞くことができます。
USA -- 「何度も繰り返しこのようなことを経験していない人々が想像できるよりずっと多いでしょう。いや私だってこの惨状ついてこれ以上話したくはありません。それは再び私にその光景を思い起こさせるので、それについて話すことは薦められていません。そして私は代金を自ら支払うことなしには、カウンセリングさえ受けることさえできないのです。
USA -- 「これは勇気に関係ありません。道理の問題です。この戦争は大学に行くため、あるいは何かよりよい将来を掴むために軍隊に応募した、多くの中・低所得者層のアメリカ人男性及び女性を殺しています。軍に加入した裕福層の子女たちや、イラクで死んだ連邦議員の2世などにはお目にかかれないでしょう。あそこで死につつある、または一生の傷病を負いつつあるのは我々庶民だけです。 民衆のために尽力しょうとする指導者はどこにいるのでしょうか?彼らはチェイニーやハリバートンの利益、あるいは我々兵士たちの血でその手が染まっているその他の肥え太った猫どもが積み上げる利益のために尽力し、そして選ばれているのです。」
● 「他に何かアメリカに向けて言っておきたいことはありますか?最後の意見や伝えたい言葉など」
USA -- 「では言います! アメリカよ目を覚ませ! あなたの息子たちや娘たちは無駄に死ぬべきではありません! この戦争は自由やテロリズム防止のためのものではありません。 我々を今すぐ家に帰してくれ! 我々は石油と企業の欲望のために死ぬのか!」