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2006.12.10
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カテゴリ: ヨーロッパ映画
SOLNTSE

(115min)
那覇・桜坂劇場にて

SOLNTSE_0000.jpgSOLNTSE_000.jpgSOLNTSE_00.jpg

昭和天皇の姿を、終戦直前の地下防空施設および海洋生物研究室での様子と、終戦後のマッカーサーとの会見の様子、ほぼこの2つで描いた作品。描かれた昭和天皇像に対する賛否は色々あると思うが、ソクーロフは神であって人ではない存在を生きることを余儀なくされた、でも一人の人間である天皇の孤独と哀しみを描きたかったのではないだろうか。マッカーサーに会いにいったときに、自分でドアを開けることに戸惑うシーン、一人残された部屋で燭台のロウソクをロウソク消しで消すシーン、この2つのシーンが特に印象に残っている。全体に映像は美しく、爆撃機や爆弾が魚となって描かれていたのも巧み。天皇が車内から見る破壊された東京の風景と人々の映像はやや違和感をおぼえた。でもとっても良い映画だ。ベルイマンが『叫びとささやき』や新作『サラバンド』で既に巧みに使っているバッハの同じ曲を使ってしまっていたのは残念。(たとえばヴィスコンティが『ベニスに死す』で使ったマーラーの同じ曲を、ある種のオマージュや引用としてではなく、また別の映画の雰囲気作りに使うことはナシでしょう、という意味です。)

SOLNTSE_05.jpg

『太陽』公式HP



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Last updated  2007.07.05 03:52:11
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