でこぼこな部屋
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祈祷会でマリアの賛歌に基づく歌、『新聖歌』72番「わが心主をほめ」を歌った。歌詞 "My soul doth magnify the Lord" Daniel Thambyrajah Niles作曲 GUNUNG NONA インドネシア民謡作詞者ナイルズ(1908-70)はスリランカのメソジスト教会の牧師、アジアキリスト教協議会の総幹事になった。曲はインドネシアのマルク地方に伝わる旋律とのこと(『讃美歌21略解』)だが、Gunung Nona(ノナ山)はスワウェシ島南部の山で、トラジャコーヒーで知られるTina Torajaの近くにある。(http://indahnesia.com/photobook/65/44/sulawesi_in_pictures.php)『讃美歌21』178番 「あがめます主を」と同じ歌だ。『讃美歌21』は歌いやすいのだが、『新聖歌』はものすごく歌いにくい。歌詞の日本語訳は違う。メロディも多少違うところはあるのだが、多少というレベルではなく歌いにくい。あまり歌いにくいので理由を考えてしまった。記譜上の違いは、『讃美歌21』は6/8拍子、『新聖歌』は6/4拍子である。メロディは弱起の曲となっているが、A A B B’という形式になっている。つまりパターンAを2度繰り返して歌い、次は別のパターンBを繰り返すのだが、Bの後半は1回目とは異なる。というわけで、4つの部分から成り立つ歌である。歌いにくい理由の第一は、譜面のレイアウトにある。『讃美歌21』は各部分を4小節ずつにし、譜面も4小節を1段にしている。ところが『新聖歌』は各部分を4小節ずつにしているのだが、譜面は5段にえがいている。つまり、譜面上一段に3小節ずつ記載しているので、最初のAは2段目の1小節目で終わり、2回目のAは3段目の2小節目で終わり、Bは4段目の終わりまで、そして5段目はB’の4小節と「アーメン」を付けているので、5小節を詰め込んでいる。このようなレイアウトが歌いにくくしている原因の一つである。もう一つの原因は、音楽の切れ目と歌詞の切れ目が合っていないことである。『讃美歌21』は前述のように1段には4小節、24拍があり、A・B・B’とも前半12拍、後半12拍が一つのまとまりとなっていて、歌詞もそれに合うように当てはめられている。以下それぞれの1節の歌詞を引用して比較する。『讃美歌21』178 1│234567│89101112┃1│234567│89101112┃Aあ│が-めま-す│主--をー┃わ│が-たま-し│い----┃Aた│た-えま-す│主--をー┃わ│が-ここ-ろ│は----┃B名│も-知れ-ぬ│む-すめー┃主│は-あえ-て│え-らび-┃B'み│子-のは-は│と-してー┃も│ち-いら-れ│た----┃『新聖歌』72(半角は四分音符の付点と八分音符)1│234567│891011121│234567│わ│が-ここ-ろ│主-をほ-め│た-だひ-レふ│891011121│234567│891011121│す----主│は-われ-に│目-をと-め│234567│891011121│234567│え-らば-レし│を----主│は-わが-ミを│891011121│234567│891011121│も-ちい-て│イェ-スの-は│は-とな-し│234567│891011121│234567│89101112┃123456┃み-かみ--は│世-びと--を│す-くい-タも│う----┃ア--メン-┃
December 2, 2010
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