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2008年09月01日
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カテゴリ: お出かけ記
夏休みも終わりの八月最終週、四泊五日で沖縄へ行ってきた。

旅行らしい旅行は、かれこれ五年ぶり。
忙しい中、久しぶりに旅行の計画を練った。

学生時代から、大の旅行好きで、海外から、国内まで、いろんなところを旅した。
イギリス、スペイン、インドネシア、タイ、ハワイ 台湾・・国内あちこち。
時には、一人でユースホステルをハシゴしたり、基本はツアーではなく、自分で創る旅。
とにかくどこに行っても、体中の感覚がどんどん開かれて、出会いも失敗も思う
存分味わうことが出来た。

そして、何より、景色も人もすべてが刺激となって、「生きている」感覚を
取り戻すことができる、それが旅だった。
言い換えれば、普段の生活の中で、時折その「生きている」みずみずしい感覚を
見失うことがあった。
だから、人生の中の数年は、私にとって旅は欠かせないものだった。

子どもができて、すっかりフットワークが重くなってしまったけれど、
子どもの身の丈に合わせた小さな旅は、私にとっても大切な栄養になっていた。
そして久々の長い旅行。下の息子も3歳になり、自力でどこまでも歩いてくれるので、
ちょっとだけ遠出して沖縄へ行くことに決めた。

いつも私は往復(もしくは行きのみ)のチケットと、
最初の日の宿泊を予約するくらいで、

見てもいないのに、ガイドブックで行き先を事前に決めることは、
なんだかもったいないような気がするのと、
現地で自分の感覚を研ぎ澄ます楽しさ、そして何より、
出会いを見つける楽しさを取っておくためである。

前回沖縄へ行ったときは(結婚前だったが)、西表島へ渡り、

ふらっと入ったら、なんとそこに知人の写真が。
「知り合い?」「宿決まってないなら」と、一週間そこで住み込みのように、
喫茶店の手伝いや、ツアーの手伝いをしながらタダで滞在することになった。

さすがに、今回は子ども二人も一緒なので、
そこまで気ままな旅は現実には難しいので、宿泊は事前に予約しておいた。
そして、どうしてもひとつだけ、沖縄のそのままの自然を子どもたちに見せてやりたい
(いわゆるビーチではなくて)、と思い「自然体験ツアー」をやっているところを探した。
以前滞在した西表島では、まさにそうしたツアーに毎日手伝いと称して参加していたが、
かなりワイルドなツアーは、それだけちゃんとした知識と経験のあるガイドが必要だ。
一歩間違えば命にかかわる危険さえある。「自然」に触れさせてもらっている、
という謙虚な気持ちで行われていないと、それなりの場所へは行けない。
だから、大規模で行われているツアーのほとんどは、安全度も高いけれど、
経験できるのもそれなりのものでしかない。

ネットでいろいろ検索して、気になるところを見つけた。
ネット上でも、それなりに怪しいか怪しくないかは、わかるようになってきた。
とりあえず、直接電話をしてみることに。
こちらの子どもの年齢や希望を伝えて相談してみると、親切に相談に乗ってくれた。
ちょうどよさそうな「浜辺と磯の探検ツアー」なるものがいいだろうとのこと。
やはり、小規模でやっているので(ひとつのツアーでせいぜい二家族まで)事前に
予約だけはしてくださいといわれた。
あとは、行ってみてのお楽しみだけど、
とりあえずそのツアーだけ決まった予定として組み込んで、旅に出発した。

沖縄二日目、待ちに待ったツアーの日。天気も上々。
ガイドのRYUさんと待ち合わせて、現地へ車で向かう。
予約のときも、当日も、探検の大体の場所は教えてくれるのだが、
それ以上詳細は教えてくれない。そのわけは、後からわかったが、
そこは、本当に誰も観光客(地元の人でさえも)の来ない、自然のままの海だった。
道中、RYUさんは子どもたちにいくつかのきまりを言い渡した。
勝手に生き物を触らないこと、生き物を持って帰らないこと、ごみを残さないこと。
いきなり、厳しい口調で説明されても、子どもたちはキャーキャー兄弟げんかをしていて、
聞いているのかいないのか・・・。
RYUさんはさらに厳しい口調で、「約束守れないと、探検連れて行かないからね」、
といい放つ。海には危険な生物もいるので、当然のことのなのだが、
子どもたちには、どうしてもそれが言葉では伝わらない。

国道から小さな路地を何本か入り、サトウキビ畑の間を抜けると、
狭い道路の木陰に車を停めた。サトウキビの背丈が高いので、見通しはあまりよくなくて、
自分たちがどこにいるのか、すっかりわからなくなっていた。
もう一家族と合流して、青く茂った林の中を掻き分けるようにして、
海へと続く道を降りていく。
アダンというその植物はパイナップルそっくりの実をつけていた。
その実は、波に流されてヤドカリや魚たちの餌にもなるという。

行く先に青い海と白い海岸がちらっと見えた。「磯」のツアーでなかったけ?
磯といえば、黒いごつごつ、とげとげした足場の悪いところを想像していたので、
白い海岸が気になった。

道を抜けるとそこは、見たこともないような、海岸の景色だった。
干潮をねらって出かけているので、浪打際はかなり遠くにある。
足元は、白いサンゴがごつごつとしきつめられていて、大小のくぼみに水がたまっている。
そうか、沖縄だから、こういう「磯」もあるのね。
そして、波打ち際より手前に大きな灰色の岩?のようなものが、ドデーンと鎮座している。
それらは、あちこちにあって、それぞれ、奇岩のように面白い形をしている。
きのこのようなもの、真ん中に窓のように穴があいていてそこから海がみえるもの、
なにやら、動物のかたちのようにユーモラスなもの。
はやる気持ちを抑えながら、ガイドのRYUさんについていく。
もはや子どもたちははしゃぐどころか、その景色に圧倒されて、
ぴったりRYUさんの後についていき、「これは触っていい?」
とちゃんと約束も守って次々に生き物に触れていた。
子どもは自然の中では、意外と悪ふざけしないものだ。
本能的に何か自然への畏怖のようなものを感じているのだろうか。

ヒトデ、ナマコ、カニなどと戯れたあと、
いよいよ大きな岩のようなものへ近づいていく。
なんと、そこは岩ではなくて、サンゴの塊だった。
何万年もの時間をかけて、死んだサンゴが波に削られたり、
生物に食べられたりして不思議なかたちでそこに残っているという。
さらに、ドーム状になっているところへ入ってみると、
沢山の空気孔をもつサンゴが音を吸収するので、驚くくらい、しんとしている。
近くで見ると、貝などの化石があちらこちらに埋もれている。
さながら、時間の缶詰だ。
それは、私たちが想像も出来ないくらいの遥かな時の流れをそこにぎゅっと抱えている。
その静けさに、目の前にいる子どもたちの歓声が一瞬にして吸い込まれた。
深い時間と交錯する今。久々に体ごとの感動を味わった。

それからさらに白い、ごつごつした海岸を歩く。
ところどころ、生きたサンゴもいるので、踏まないように気をつけながら、
RYUさん一押しのスポットについた。
そこは、さっきのサンゴのドームより、さらに一回り大きなドームだった。
ぱっくりと口を開いた不思議な空間。その下は薄暗い影になっている。
天気もよく暑かったので、涼しい日陰のその場所へ吸い込まれるように入った。
なんと、そこには大小いくつもの海水がたまった露天風呂のような窪みがあった。
そして、よく見てみると、それぞれに、青や黄色、縞模様の熱帯魚が泳いでいる。
「それでは、ここで魚たちと泳いで見ましょう」。
えーいいの?!「好きなところでどうぞ」といわれ、チビでも足の届きそうな天然の
プールに入った。
そこは日陰になっているせいで、水もひんやり冷たい。
もちろん、水は透明度の高い、エメラルドグリーン。
体の横を熱帯魚たちが泳いでいる。
なんだか、夢みたい。次々と自然のプールをハシゴして回る。ああ、時間よ止まれ。

今まで、シュノーケリングなどで、熱帯魚と触れ合ったりしたことはあったけど、
ここはなんだか、「秘密の場所」みたいで、どきどきわくわくした。
干潮の間だけ許される、夢のような時間。
子どもどころか、すっかり大人の私がツアーにはまっていた。
その後、海岸で、サンゴや貝を拾い、それぞれがネックレスにして、
旅の記念に首に掛けた。
そうこうしているうちに、潮は静かに満ち始め、夢のような時間は終わる。
あっという間の3時間。
途中何度もRYUさんが、「この景色はなんとしてでも守らないと、人が汚したりすれば
あっという間になくなってしまうんだよ。」と子どもたちに話していた。
沖縄に住むRYUさんたちも宝物のようにしている場所。
だから、場所教えてくれなかったんだな。

もう、おなかいっぱい。
来てよかった。ここでないと、見られない景色。
大満足で、もうこれだけでも今回の旅行は来たかいがあったかなと。
息子たちも、いろんな生物に触れられて大喜び。
旅前半の素敵な出会いだった。
というわけで、つづく。






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最終更新日  2008年09月15日 00時24分58秒
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