あま野球日記@大学野球

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2017.12.22
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テーマ: 日本野球史(139)
カテゴリ: 日本野球史
いま夏の甲子園記録をまとめています。

​​今回は「(一大会あたりの)最多投球回数」という記録。
2006年に早稲田実の ​斎藤佑樹​ が記録した69回が最多です。

初戦の鶴崎工に13-0、
2回戦も中田翔のいる大阪桐蔭に11-2で連続して大勝。
続く3回戦は福井商を7-1、
準々決勝・日大山形を5-2、
準決勝・鹿児島工を5-0。
決勝戦は駒大苫小牧と延長15回1-1の引き分け後、再戦して完投勝利(4-3)。鶴崎工戦以外はすべて斎藤が完投しました。

ちなみに決勝で早実と対戦した駒大苫小牧・田中将大は52回と2/3。
また、1969年に決勝を引き分け再試合した三沢・太田幸司は64回でした。

その後、齊藤が早稲田大に進学し「ハンカチ王子」人気はさらに沸騰。ふだん野球に縁ないようなオバサマたちが大挙して神宮に押しかけました。さらに驚いたのは、メディアや評論家の「齊藤礼賛」記事やコメントのオンパレード。客観的な批評は見当たりません。一片の批判も許さないというか、とても異様な空気が斎藤の周辺に漂っていました。

そんな状況下、「打倒、齊藤!」を公言して憚らない男がいました。 九州国際大の4番打者がそれ。そして 2007年の全日本大学野球選手権2回戦(於東京ドーム)の九州国際大対早稲田大戦で本領を発揮しました。

​スコア0-2の2点ビハインドで迎えた9回裏、九州国際大は二死一・三塁の好機を作ると、エース斎藤(当時1年)をマウンドに引っ張り出すことに成功。そして4番の男が打席に立ちました。カウント0-2と追い込まれた後の3球目、「斎藤、何するものぞ!」とばかりにバット振り切ると、打球は左翼フェンスを直撃する長打に。この一打で三塁走者は生還し、さらに​一塁走者も長躯ホームを狙いました。が、これは間一髪アウト。試合は終わりました。

ホームで憤死するシーンを二塁ベース付近で見ていた4番打者は、その場に立ちつくして号泣。ヘルメットをはぎ取ると地面に思い切りつけました。表情は悔しさに満ちていて、地面に当たったヘルメットはボールのように大きく跳ねていました。

大学野球でこれほどまでに敗戦のくやしさをストレートに表現する選手は珍しい。当時「斎藤礼賛」報道ばかりに辟易していたボクは、この4番打者がとても清々しく見えたし、この男こそが次代のヒーローになってほしいと願ったものでした。

で、その男は誰かお分かりですか?
現在、広島で活躍する 松山竜平 なのです。​​





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(写真)2006年夏、決勝再試合で早実が優勝を決める! ~sky Aより~



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Last updated  2018.01.13 04:49:57
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