あま野球日記@大学野球

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2018.03.25
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カテゴリ: 高校野球
​​スコアは明徳義塾4-5中央学院。9回裏、1点差を懸命に追う明徳だが、すでに二死走者なし。いかに名将・ 馬淵史郎 監督であっても、すでに負けを覚悟したはずだった。しかし後続の打者が安打と死球で一・二塁の好機を作ると、次第に雲行きが変わり始めた。打席には今日無安打の4番・ 谷合悠斗 。中央学院のエース・大谷拓海の初球は直球、わずかに外に外れてボール。続く2球目も直球、高めに浮いたように見えたが、谷合が強振するもファール。カウント1-1。そして3球目だった。大谷の3球続けて投げた直球は、ど真ん中へ。待ってましたとばかりに谷合が強振すると、打球はバックスクリーンに飛び込む逆転サヨナラ3点本塁打になり、明徳が勝利を決めました。

​​


​この打席まで、中央学院・大谷は明徳・谷合を警戒し、徹底的に外や低めを突く制球を続けていました。スライダーも交えつつ。しかし9回裏の5打席目は直球ばかりで、しかも高めに浮いていました。試合終了後、大谷は 「勝負を急いだ」 と嘆き、中央学院・ 相馬幸樹 監督は 「最後の1球に悔いが残る。ベンチからは勝ち急がないようにと見ていた。2球目のファールの後の配球は今後の課題です」 と反省の弁。3球目を投げる前に監督と投手の意思疎通が図れていれば、結果は違っていたかも知れません。一方の明徳、馬淵監督とエース・市川悠太も8回の守備時に歯車が狂いました。8回、市川は4つの四死球を与えるなど逆転を許す突然の大乱調。前の回(7回)に球が浮き始めた市川に、馬淵監督が注意したことが伏線にあったそう。 「市川はよほどのことがない限り、相手打線に3点以上を献上しない」 と絶対の信頼を置いていた馬淵監督だけに、よけいに監督と投手のコミュニケーションの難しさを感じます。​



​さて、谷合の放ったサヨナラ本塁打はセンバツ史上通算18人目の記録だとか。これまでの記録中、ボクの記憶に残るサヨナラ本塁打は、平成16年の済美ー東北戦、済美・高橋勇丞の逆転サヨナラ本塁打です。マウンドには東北の2番手・真壁賢守がいました。エース・ダルビッシュ有はレフトに。後に東北・ 若生正廣 監督は「なぜ最後の守備で、ダルビッシュを出さなかったか?」と批判を浴びることになります。しかし若生監督は 「それはまったく事情を知らない無責任な外野の声だ」 と断じ、こう言い切りました。​



「実は前の試合(対大阪桐蔭戦)でダルビッシュが肩の不調を訴えていた。済美戦の中盤で有(ダルビッシュ)から投げたいとアピールもあったが、肩の調子は深刻な状態と認識していたため、私は起用を考えなかった。そして何より、日本球界の宝になる逸材を大事にしたいという思いがあった。東北に初大旗をと野望に目が眩む指導者なら、有を使って勝ちに行っただろう。でも私は違うのだ。そのことだけは強調しておきたい」



かえすがえすも監督と投手の関係性は、外野から見えない難しく複雑なもののようです。



(写真上)勝利を決め安どの表情を浮かべる明徳義塾・馬淵史郎監督。
(写真中)逆転サヨナラ勝ちを決めた谷合悠斗、迎える明徳ナイン。
(写真下)

※写真はすべてNHK



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Last updated  2018.03.25 21:19:47
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