あま野球日記@大学野球

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2022.10.01
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カテゴリ: 近鉄バファローズ
1988年10月19日、ボクは川崎球場の3塁側ベンチすぐ後ろにいた。近鉄とロッテのダブルヘッダー。第1試合開始前には閑散としていた球場が、試合終了の頃には観客がスタンドを埋め、さらにチケットを買えなかったファンたちが球場の外に溢れていた。それまで長いこと近鉄の試合を見てきたが、そんな光景を見たのは初めてだった。

 あれから34年経ったけれど、今も不思議なことがある。それは第1試合の9回表、佐藤純一が三本間に挟まれて憤死した直後だった。スコア3-3、この試合に勝たなければ優勝のない近鉄は、最大の好機を潰したように見えた。しかし、まだ二塁塁上には鈴木貴久がいる。次打者は加藤正樹。これまで出番のなかった梨田昌孝は「代打は自分しかいない」と考えベンチを飛び出した。たしかに梨田を代打に出すことが賢明な策と思われたが、仰木彬監督はベンチ前に突っ立ったまま。「代打・梨田」とコールするまでにしばらくの”間”があった。

「この場面は自分しかいないだろう。なぜ仰木さんはためらっているのか?と思っていた」 と語っていた。一方の仰木監督は 「あの時は、梨田君が現役最後の打席になるだろうから、これまでの彼のことを思い出して感傷的になっていた」 と答えていたが、優勝をかけた大一番、それは嘘だろうとボクは睨んでいる。三原マジックの継承者ゆえ、凡人には考えつかない奇想天外なアイディアを秘めていたはずだろう。毎年10月を迎えるたび、愚にもつかぬ想像をするのが常となっている。​​





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Last updated  2022.10.01 22:10:27
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