Kunsthistorisches Museum Wien
ウイーン美術史美術館所蔵 静物画の秘密展
で
これ、いい~~っと思った絵、会場で頂いたリストに○印してきました。
第一章 市場・台所・虚栄の静物
では 市場の一場面のなかに、愛の島への旅立ちを暗示している「花市場」や、栄光を示す金銀財宝などと対照に 死を思わせる頭蓋骨などを描き、この世の儚さを暗示しているかような絵、「虚栄」で、静物画には、秘められた思いがあることを感じ取れました。
ランチから始まった私と母の今回のおでかけ、
ブラッスリー ポールボキューズ ミュゼ@新国立美術館
Vol.1
ウイーン美術史美術館所蔵 静物画の秘密展 第一章 Vol.2
さて、次のコーナーに、いよいよ1番見てみたかった「花のブリューゲル」と呼ばれたというほどお花を描くのがうまかった ヤン・ブリューゲル(父)の作品があります。
第二章 狩猟・果実・豪華な品々・花の静物
狩猟というだけあって、死んだ野鳥や獣が生々しく、これはパス。
食卓の静物は みずみずしく描かれた果物など こころ惹かれるものが多かったです。
21 コルネーリス・デ・ヘーム
朝食図 1660-69年頃 油彩 オーク板
豊かな食卓もよく描かれ、軽食を意味する「朝食」。レモン・牡蠣・胡椒は当時広まっていた「体液医学」の象徴的組み合わせ。血液、粘液、黄胆汁、肝胆汁のバランスを摂る健康法というのが興味深かった。これも、 ホームページ
の「静物画の秘密を読み解く」で紹介されていますのでご覧いただけます。
こういうところでつい絵葉書を買ってしまうが、たまる一方、で、今回は選びに選んで一枚だけ購入。それがこの絵の絵葉書だった。
24 エヴァリスト・バスケニス
静物:楽器、地球儀、天球儀 17世紀
この頃よりこのように 楽器が描かれ始めたそうです。特にエヴァリストは楽器を得意としたイタリアの画家だったそうです。その上にたまった埃まで描き、奏でられることがなくなった楽器の儚さを表しているよう。音楽は儚き美しきものの象徴、心の中で永遠となる。
29 カーレル・ファン・フェーヘラールに帰属
果物のある静物 17世紀第4四半世紀
ぎっしりと埋め尽くして描かれている。
これを「空間恐怖」というらしい、絵よりこの解説が印象的。
35 ヤン・ブリューゲル(父)
青い花瓶の花束
1608年ごろ 油彩 オーク板
この絵をみるのが1番の目的だったが、想像していたより地味だった。
いろとりどり、季節の異なる花が花器の中でいっせいに美しく咲いている。ひとつひとつの花の観察に始まり、それらを仮想上の花瓶に、盛り込んだ作品。美しい花であるが摘み取られた花であり、テーブルの上にはわざわざ、こぼれ落ちた花弁も描かれている。小さな昆虫が対照的に花の周りを飛んでいる。入念な準備と計画で、構想を練り、生み出された作品らしい。
37 38 ガスパレ・ロペス(通称ロペス・ディ・フィオーリ【花のロペス】)
泉の上で紋章を持つプット像のある庭園風景と花 1720年ごろ 油彩 銅版
戦士の胸像のある庭園風景と花 1720年ごろ 油彩 銅版
青い小花が印象的。お花が美しく描かれていた小さな絵。
独特のつやは、銅版に描かれたせいかしら?
これなら、おうちに飾っても違和感ないかな~などと不遜なことが頭をよぎる。
42 ヤン・ファン・デン・ヘッケに帰属
花籠 17世紀 油彩 キャンヴァス
結婚を祝う花籠、ヒヤシンスは「誠実」、アラセイトウは「陽気な人生と穏和な生活」、水仙は「死・復活・再生」、芍薬は「神への激しい愛」。解説に読みふけってしまった。花好きには、絵のなかの花がなんたるかも、興味深く、珍しい花などみつけると、欲しくなる。たしかに、この頃の静物画には、そんな一面もあったようで、新品種の改良など、科学への影響、科学からの影響もあったようだ。
日本の花鳥画への影響も興味深かった。
ことにオランダには門戸を開いていた日本だったので、こうした花の静物画も日本にはいってきていたようで、模写をした画家もいたそうだ。谷文晁筆による 「ファン・ロイエン筆花鳥図模写」
が神戸市立博物館に現存されている。同館の ホームページ
を検索してみると、この絵があった。感動した。ぜひ、ご覧いただけたらと思う。
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