第8話・観光初日・哲学の道で・・・。


 我ながら続きを書かずに早何ヶ月でしょうか・・・。
 前回までのあらすじとか言って、前回は一体いつだという話ですが、今回は京都に到着したみっつと岩夫が遂に観光を開始します!
 さてさて、どんな旅になるのやら。では、本編の開始~!

 京都に到着し、初めての朝を迎えた。昨日は船旅の疲れもあり、岩夫の従兄弟の家に着くと荷物を解く暇もなく布団に入ってしまった。寝坊が懸念されたが、今日からの観光を楽しみにしていた2人は早くから起きて用意をしていたのだった。
 みっつ 「さて、そろそろ出かけるか!」
 岩夫 「じゃあ、とりあえずバス停に行こうか。」
 流石、用意周到な岩夫はバス停の位置など事前に調査しており、移動はスムーズに出来た。だが、ここで少し計画に変更があったようだ。というのも、以前紹介した岩夫作成のタイムスケジュールでは、まず「南禅寺」に見学に行く予定だったが急遽「平安神宮」に先に行く事になった。地理的に南禅寺と銀閣寺は近いので先に平安神宮に向かうことにしたのだった。
 意気揚々とバスで出かけた2人は平安神宮に到着したが、年末とはいえ流石は京都。かなりの観光客(主にツアー客の小母様方)が境内に姿を見せていた。これで、京都に来た事を実感した2人は周りに習い写真を撮ったり、普通の一般観光客を演じていた。
 岩夫 「ここの風景は正に京都って感じだよね~。」
 みっつ 「確かにね~。岩夫もたまには良い事を言うねぇ。」
 鮮やかな社殿建築を時間をかけて見学した2人は、次の見学地の南禅寺に向かいバスに乗った。

 それから、すぐに南禅寺へと到着した。南禅寺は、ある歌舞伎の中で石川五右衛門のセリフ「絶景かな、絶景かな」で一般に知られている寺院で、特に方丈庭園の見学が面白かった記憶がある。
 みっつ 「ここの庭は広いの~!」
 岩夫 「こういうのは、札幌ではお目にかかれないよね。」
 みっつ 「流石、古都は違うね~。」
 出発が予定よりも早かったので、ここでも時間をかけてゆっくりと見学することが出来た。その後、銀閣寺に向かうのだが南禅寺からは歩いて移動するつもりだった。というのも、途中で「哲学の道」という無性に気になる散策道があったからであった。
 みっつ 「どうやら、ここからが哲学の道らしいな~。」
 道端に「哲学の道」と書かれた石が置いてあり、そこが入り口となっているようだったが、まだ周りは普通の町並みだった。だが、哲学の道に入った途端、景色は一変し昼下がりの冬の京都を散歩するというシチュエーションが味わえた。哲学の道は、真横に川のせせらぎがあり、道は多くの木が茂る静かな場所で観光客に加え、地元民の人も散歩に来ていた。
 みっつ 「ここは、いい所だよね!この近くに住みたいよ、マジで。」
 岩夫 「ホント、歩いてるだけで哲学者になった気がするよね~!」
 内心では(それは錯覚だ、岩よ。煩悩の塊のお前が哲学者になれるかい!)と、みっつは毒付きながらもここはソフトに、
 みっつ 「あらら、また酔っちゃったよ、この坊。」
 と返したが、
 岩夫 「なんで?いいじゃん、俺哲学好きだし。」
 みっつ 「どうせ、お前の言う哲学はソフィーの世界だろうが!」
 こんなやり取りをしながらも歩き続け遂に銀閣寺に到着した。2人共、修学旅行で金閣寺には行っていたが、銀閣寺は初めて訪れたが、派手な金閣寺と正反対に銀閣寺は落ち着いた雰囲気があって風情があった。
 みっつ 「やっぱ、銀閣寺は観光客が多いね~。」
 岩夫 「でも、時期が時期だから見学には差し支えなくて良かったよね。」
 岩夫の言う通り、かなり余裕を持って見学が出来たが、やはり寺院もさることながら石庭を初めとする庭園の造りが凄かった。
 岩夫 「京都に来てよかったよね。」
 みっつ 「まぁねぇ。伊達に数百年前から寺院を作っていないって感じだよ。」
 十分に見学した2人は、なんだかんだ朝から御飯も食べていなかったので朝食兼昼食を食べに岩夫の従兄弟の家がある百万遍まで徒歩で帰ることにした。
 岩夫 「どうせなら、京大の学食に行ってみない?」
 みっつ 「学食は安いのが売りだし行ってみるか!」
 こうして2人は成り行きで京大へと行く事になったのだった・・・。

 さてさて、かなり久々の異聞録ですが今回は京都観光編をお贈りしました。今回は当時の写真やyahooで色々と調べながら書きましたが、意外と昔のことも覚えてるもので忠実に書けたと思います(多分/汗)
 次回、京大に向かった2人が百万遍の街中を探検する第9話「京都散歩紀行」をお楽しみに~!

※この物語は事実を元に構成されたノンフィクションです。
           [総監督・原作・監修] 海ちゃん
           [脚本・シリーズ構成] みっつ
           [製作協力] RYO


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