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さまざまな男女の関係を独特の筆致で描く、初の書き下ろし短編集。「泳ぐのに安全でも適切でもない」人生のなかで、蜜のような一瞬を生きる女性たちの、凛々しくて、切なくて、幸福な珠玉の物語10編を収録。
【中古】afb【古本】泳ぐのに、安全でも適切でもありません/江国香織
晴れた日の午後、家事はひと段落してパスタ&ワインで遅めのランチをして
猫をいぢりながら読む江國香織、というのはワタシの人生で一番贅沢なひと時です。
(あぁなんて安い人生。安い人生バンザイ)
前にも読んだことがあるのだけれど感想は書いていなかったようなので再読。
10編の短編集ですがダメンズと腐れ縁あり、不倫あり夫に出て行かれた主婦あり。
どれもこれもうまくいかない人生を歩んでいる女性たちの物語なのだけれども
共通するのはどの女性も呪縛にかかったように誰かを愛しているという、
他の作家が書いたらホラー
にでもなりそうな内容が
江國サンにかかるとアラ不思議、 オサレで切なくて美しく
見えてしまうのはナゼ?
あんまり、その一方的な愛情、には共感しませんが愛していようがいまいが
結局孤独なのね、というあたりはあきらめを含んだ希望があるようで。
『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』のSuitable,
という単語は日本語に訳せば”適切な”ってことなんでしょうが
ワタシ的にはあまりしっくりこなくてつい、日本語&英語チャンポンで
使ってしまう言葉です。
Comfortbleという言葉も同じく。
短編なのに各小説、一つ一つの世界が完璧に出来上がっていて(それもかなり閉塞的な)
どれをとっても長編映画になりそうな濃さ。
なのに、短編という贅沢さ。
江國ワールド、どっぷり本です。
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