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紹介文
薄汚いアパートの一室。中には、粗野な若い男。そして、女の子が一人――。
失踪した作家が残した原稿。そこには、二十五年前の少女誘拐・監禁事件の、自分が被害者であったという驚くべき事実が記してあった。最近出所した犯人からの手紙によって、自ら封印してきたその日々の記憶が、奔流のように溢れ出したのだ。誰にも話さなかったその「真実」とは……。一作ごとに凄みを増す著者の最新長編。
【中古】 残虐記 /桐野夏生(著者) 【中古】afb
うーん。
どろどろしていますねー。
監禁された部屋の不快さがまたとーてーもーリアル。
10歳だった主人公を拉致して監禁した加害者が出所後「ゆるしてくれなくてもいいです。私も先生をゆるさないとおもいます。」という手紙を主人公に送るのだけれど。
解説ではこの言葉の解釈や実際のところ意味がわからないけど書いてしまったという著者の言葉が書いてありました。
だけどワタシは何だかわかる気がするんだなー。
加害者は被害者をモノとしか見ていない。だから刑務所に言って皆が自分は悪いことをしたと言っているから監禁したのは被害者に謝らなければいけないのだろう。でも相手が意思を持つことなど許せない。自分のわからない言葉を使うなど許せない。自分と離れていて平気に暮らしているなんて許せない。
そんなところじゃないかと思う。
そしてそんなことをされたにもかかわらず被害者はこの手紙で動揺する。
小説には書かれていないけど、加害者を捨ててしまった自分が悪かったのか?可哀想なのは加害者だったのではないか?
そんなところだと思う。
加害者は意図してか無意識かはわからないけれど被害者に罪悪感を感じさせる。
威圧的な力関係の過去の学習がそうさせる。
これってすごく モラハラ、DVと似ている
と思うんだなー。もう劇似。
小説中主人公が言っているようにこれは経験した人間にしかわからないだろうし当事者にしか理解できないと思うのだけれど。
なんとなく共感してくれたそこのアナタ、アナタはワタシのお友達(はぁと)
別に上から目線って訳じゃなく(こんな経験をしたっていうことが上から目線のなるとは思えないけど)本当にそうなのだと思う。
だから私は本当に傷ついている人にかける言葉なんて持ち得ない。
ただ普通に接して相手が話したいなら聞いて、そうでなければご飯やその他の生活の細々したことを手伝うくらいしかできない。
間違っても自分の意見をいうだとかアドバイスなんてしないって決めている。
でもま、『貧しき者は幸いである(以下略)』とか言うしね。
人間何でも人生の肥やしにできるものだしね。
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