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小説
戦場カメラマン
報道で知っていると思うが、地下貯水槽の高濃度汚染水漏れ対策は、ブルマンの下請の僕たちが担当することになった。地下貯水槽から水中ポンプとホースを使って高濃度汚染水を汲み上げ、約400m離れた地表のブルータンク槽へ移送することになった。今日はその準備作業に18名を2班に分け仕事を行う。
明日の日曜日も準備作業に取り掛る予定で、心身共に疲れているが、がんばっぺ福島のスローガンが、あちらこちらに有るので僕もがんばっぺ杉ちゃん。で、がんぱっぺ。
今日のγ放射線量は0,04でした。ゆう・らぶ生協の蒲田さんからグループ・ホームの進捗状況の連絡がなく心配している。僕からも連絡すればいいのだけれども、新潟に蒲田さんのTEL番号を置いて来たので連絡のしようがない。4月末の連休に新潟に帰ったら連絡しよう。
月曜日、地下水槽班から地下水バイパス班へ移動になり、報道で話題になっている汚染水漏れの現場の状況はわからないが、共同生活をしている神山さんが現場の班長なので状況を聞いたところ、順調に対策工事が進んでいるとのことだった。
福島第一原発で見聞取材をしていると判ってきたが、原発依存症候群的な地域ボス、職場チンピラの存在がわかってきた。地域ボスは町村議員と、原発で起業し東都電力の協力会社南電工業の、下請けの下請け少数企業の親方達、原発の現場に来てベテランをよそおい、県内外の新人労働者を馬鹿にしたり、自己満足を満たす為に言ってはいけない冗談を平気で話したり、暴力行為をしたりで、やりたい放題だ。職場チンピラは気の弱い労働者や控えめな労働者を、子分扱いで、自分でやらなければいけない着替えの交換や、ごみ捨て等を放棄し子分的労働者にさせている。その訳は10年20年原発に依存してきた俺たちがここを支えきた自負や幻想としてのベテラン気分。何の疑問も持たず原発を受け入れた雰囲気。原発依存症になった自身。そして、原発事故。
その人達の一部は、原発事故の裁判準備を進めているが、そのよううな性格や体質、態度、倫理観を持った人々に共感者は集まり支援の輪は広がるのだろうか、それとこれは別物と捉える人もいるが、僕の考えでは、ただのボスやチンピラではなく。家庭でも、、地域でも、職場でも、裁判闘争でも、人命や人権を意識した人間として存在してほしい。
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