2004年04月15日
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カテゴリ: 会社生活
長年ともにデスクを並べて関西で頑張ってきた同じ部署の後輩Y君が東京に転勤することになり、部の仲間で送別会を開くことになった。Y君はもともと関東(横浜)の人間で、7年前に中途採用で当社の関西支社にやってきた。しかし環境への順応性の高いY君は、あっという間に喋る言葉も関西弁になり、この7年間ですっかり関西人になってしまっていた。


同じ部のメンバー6人のほとんどが関西人なのだが、過去に「くいだおれ」に行ったことがある者は、皮肉にも関東人である主賓のY君だけだった。なので、当日は主賓よりも、我々の方が興味深々でワクワクしていた。
トレードマークのくいだおれ人形 「太朗くん」 が入り口に立つ8階建のビルは、1階が食堂、2階が居酒屋、3階が日本料理で、その上の4階~8階がお座敷部屋になっていた。
「くいだおれ」のイメージというのは、普通はこの1~2階のネオンがチカチカ光るいかにもチープな食堂か居酒屋のイメージで、その上にお座敷があるとは今回行くまで誰も知らなかった。何度も通ったことのある店の前から、あまり目に付かないが奥に入る通路があり、通路の先にはお座敷フロアに直通の「隠しエレベータ」のようなものがあって、我々もそれに乗り込んで宴会場の部屋へと向かった。

通された部屋は、意外にもこじんまりと上品な和室で、6人でちょうど良い広さの、なかなか雰囲気のある個室だった。順番に出される懐石のコース料理は、比較的リーズナブルな料金にしては味も見た目もまぁまぁの内容。しかし普通のコースでは物足りないので、今回はオプションメニューとして「たこやき教室」というのを追加してもらっていた。
通常のコースとは別に、ひとり鍋用のセットの上に3個だけ焼けるたこ焼きの鉄板が乗っていて、仲居さんの指導のもとに各自が自分で焼くシステムになっている。

一通りコース料理が一段落した頃、「さ、そろそろ始めましょか」と、仲居さんが赤いハッピとカラオケマシンのようなものを持って部屋に戻って来た。鉄板の下に火をつけ、しばらくすると「はいそれじゃ、まずダシ汁を溶いて鉄板に流し込んでください~」と仲居さんの指導でたこやき教室の部が始まる。タコやその他の具材を次々に投入した後、仲居さんは我々にハッピを着るように命じ、突然「たこやき音頭」なる音楽を大音量で流し始めた。♪タコヤキ、タコヤキ、タコヤキ音頭~という唄に合わせて今度は振り付けの指導が始まり、全員立ち上がって身振り手振りでタコヤキ音頭を踊らされる。「♪タコヤキ、タコヤキ、はい右手が前、左手後ろ~、はいクルクル廻って~!」と、終始中居さんのペースで大の男六人がタコヤキ音頭を夢中で踊る、踊る。汗をカキカキ踊って、ようやく唄が終ると、お!タコヤキがいい感じに焼けているではないか。



そんなわけで、馬鹿馬鹿しくも楽しく、Y君の関西最後の宴は「たこやき音頭」とともに過ぎていったのであった。
ちなみに、「たこやき音頭」を聴いてみたい方は こちら からどうぞ。ちょっとハマリます。なんなら、一度「くいだおれ」に行って体験してみるのもよろしいかと。





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最終更新日  2004年04月18日 17時48分35秒
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