本読みのひとりごと

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読むこと、書くことが大好きなbiscuitです。
夫、元気すぎる2人の息子と4人暮らし。

新聞記者を経て、フリーランスライター/エディターに。

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biscuit5750

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biscuit5750 @ Re[1]:木々との対話(09/12) >micoさん こんにちは!すっかりご無沙汰…
mico@ Re:木々との対話(09/12) bisさん、こんにちは。まずは次男くんのご…
biscuit5750 @ Re[1]:さようなら、クウネルくん(01/27) >micoさん お久しぶりです! コメントを…
mico@ Re:さようなら、クウネルくん(01/27) クウネル。新装された表紙を見てお別れし…
biscuit5750 @ Re[3]:子どもを持つことの不自由と、自由(11/17) >バーソロミューさん お久しぶりです! …

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テーマ: Jazz(2003)
カテゴリ: 音楽日記
菊地成孔さんとペペ・トルメント・アスカラールのホール公演「夜の全裸」に行って参りました。

アートスフィアでは羽根の生えた天使が、九段会館には礼装の英霊たちが、音楽に誘われて降りてきたようですが、有楽町に舞い降りたのはワインの好きな、ロマンチストの女神。
照明さんの心にくい演出なのか、女神のいたずらかわかりませんが、サックスと絡む(「吹く」とか「演奏する」というより、菊地さんは楽器とセクシーなダンスをしているように見えるので)菊地さんの影がステージ横の壁に大写しになり、それをうっとりと見つめるわたしも、香りのいい音楽に酔うようにして、夢とうつつの境をさまよったのでありました。

ハープの余韻が美しい「離れ離れに」をバックに登場したカヒミカリィさんの声は、パリの街角のショーウィンドウに、宝石みたく並べられたチョコレートのようで、喉が焼けるように甘く、そこに菊地さんのサックスがブランデーみたいに絡みついて、音楽が身体のなかにどんどん流し込まれていく。

「You don't know what love is」は、回を重ねるごとにアレンジが濃厚になるので、背筋がぞくぞくするとかそういうのを通り越して、目まいがする。悲しくも、うれしくも、感動したわけでもないのに涙が出てくる。

「ルペ・ベレスの葬儀」のクライマックスのとき、目を閉じずにはいられなくなってそうしたら、身体が音に包まれてふわりと宙に浮かぶような感じがした。ああ、きもちいい…

音楽と自分の境目が曖昧に溶け合ってわからなくなるこの感覚は、ライブでしか味わえない。というか、こんな種類の音楽を作れるひとを、わたしはほかに知らない。
食欲とも、性欲ともちがう、第4の欲望をかきたてられて、その快楽を知ってしまった感じ。その罪悪感と、恍惚と。

アンコールで菊地さんがうたった、「ファムファタール」。YMO結成前の、細野晴臣氏のアルバム「 はらいそ

細野晴臣さんは、アニメ版「銀河鉄道の夜」(名作です。すごい)の 不気味なくらい物語の世界を再現したサントラ をつくった天才のひと。程度の認識しかなかったのですが、菊地さんのアレンジで聴いていたら、何だかすごく原盤も聴きたくなって、さっそく密林さんで「はらいそ」をぽち。早く届かないかなあ。

次の逢瀬は8月。今度はUAとの絡みが見られます。うう。待ち切れない…





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Last updated  2006.05.07 18:04:22
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