ぼたんの花

ぼたんの花

2009/11/02
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歌って踊っているマイケルの姿を見ることができただけで大満足!
100パーセントは出さない、というリハーサルであっても、
彼の歌と踊りで観客を大満足させることがすごいです。

元気すぎるキーボードに音で説明してもなかなか
マイケルの意志が通じない。
言葉で説明してくれると助かる、例えば色っぽくとか、
という言葉に、マイケルは少し微笑んで
”月の光に浸っている感じ”
”朝、ベットから起き上がる感じ”
というような説明をします。


言葉一つで、マイケルの繊細な神経と芸術性がみえました。
彼は、操られているお人形ではないスターだったのです。
自分の意思を大切にし、ファンをも大切にする。

問題の多いマイケルの姉、ラトーヤは、完璧主義のマイケルが
”リハーサルという階段の途中を映画で公開することを喜んではいないだろう”
と言っていましたが、私も最初はそう思いました。

しかし、彼の地球的規模の視点とファンへの信頼と愛を知れば知るほど
こんなに世界中のファンたちが彼の死を嘆き悲しんでいる姿をマイケルが知れば
”完璧ではないけれど、映画として僕の姿を全世界に公開していいよ”
と、優しい声で彼は言うはず。


彼が、なぜ、ダーティーな噂や事件に巻き込まれるのか。
それは、彼が黒人であり、ピーターパンであり、
世界中に彼の支持者であるファンが大勢いたから。

とにかく、マイケルのコンサートにかける半端ではない姿勢が感動的です。
マイケルを見ながら育った年代の若者、
オーディションに受かったダンサーやバックコーラスのメンバーが
マイケルのリハを観ながら、一人のマイケルファンに戻ってしまっていて
歓声をあげながらマイケルを見ている姿が、とても、よかったです。





↓音声が出ます。お仕事中のかたはお気をつけて



Black Or White :Full Version this is it


マイケルは、スターがチャリティーをする先駆者であったこと、今までに39回というチャリティー、スターの中で最多の実績だそうです。忙しい中にあっても、彼は養護施設や、病気の子供たちを多く見舞っています。彼の人生は、ペプシコーラとコカ・コーラ、企業間の争いや政治的なものに翻弄されながら、その中で逞しく、そして大きく成長し、真実を見極め、そういう中にあっても、自分に忠実に生きていこうとする、彼のもがき、苦しみが理解できます。





彼は、日本が一番好きだと答えています。その理由に、日本人は、優しく・誠実で・誇り高い・からだそうです。一昔前の日本人のようなイメージですが、日本人の私、もう一度、自分の姿勢を見つめなおそうと思わずにはいられません。


マイケルが、亡くなってしまっていても、尚、ダーティーな、タブロイド紙風ゴシップを流そうとするデーブ・スペクターをテレビで見るたびに、病んだアメリカの実像がはっきりと見えてきます。テレビで、デーブ・スペクターが、"THIS IS IT"の試写会場にいる姿が映っていました。サインを求められていましたが、長年のマイケルファンは、デーブ・スペクターをとても嫌っている人が多いのですよ。真のファンは、デーブ・スペクターにサインなど要求しません。あのプレミアム試写会は、カード会社がバックで、カード会社加入者しか応募できません。真のマイケルファンは、そういうことも見抜いているようでした。デーブ・スペクターがマイケルのことを悪く悪くとろうとする姿、彼が亡くなっても、尚、アメリカでの悪意に満ちた報道を見るたびに、マイケル暗殺説が、なぜ出てくるのかがとても理解できます。キング牧師、ケネディ大統領、ジョン・レノン、そしてマイケル、アメリカの自由平等の象徴が殺されるたびに、アメリカが、いかに病んだ国であって、自由平等ではない国か、がわかります。




新しい「マイケル・ジャクソン」の教科書 マイケルのファンである西寺郷太さんの書かれた本。

なぜマイケルの父親が子供たちをスターにしたか、の背景や家族関係。偉大な歌手であっても黒人であるがために、差別の多い中で折り合いをつけながら生きていく、アメリカ社会。マイケルは、五歳の頃から歌っているので普通の暮らしを知らない、と言っていますが、もし、たった一人でそういう中で歌手として生きていく場合、たくさんの不条理の中で、自分なりに折り合いをつけて生き延びていく、そういう知恵を、彼は幸いにも学ばなかった。そのことが原因で、彼を多くの悪意に満ちたスキャンダルで苦しめた半面、世界中に彼のファンが多くいることにつながっているように思えました。アメリカという国の闇の部分をも理解した上でのマイケルへの理解、彼を愛した西寺さんの深い考察が読みとれ、とてもよい本です。



いろいろ理屈を並べましたが、ただただ彼の映像に感激した映画でした。








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Last updated  2009/11/02 05:58:18 PM
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