chao★chao

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2015年12月23日
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カテゴリ: 大事な日

IMG_7876.JPG

ちょうど一週間前の、12月16日、この明け方の時間。。。

  モエドラ君の呼吸は酸素マスクの下にあっても、 

  明らかに力の弱いものになっていっていました。


  とても、とても、浅いのです。


  最期が近づいた時には、だんだんと呼吸と呼吸が間遠くなっていきました。

  フッ・・・と吸っては、シーンとしてしまい、

  また思い出したように、フッ・・・と吸っては、シーンと。

  シーンとなるたびに、握っている手に更に力を込めて、

  「吸って! ほら・・・頑張って吸って!」と耳元へ呼びかけ続け、

  そんな呼吸を数回繰り返したあと、

  もう、彼が自発で息を吸うことはありませんでした。

  静かな最期、でした。


  もう、二度と呼吸がかえってこない、と素人目にも明らになったころ、

  6時半ころでしたが、

  いつまでも、酸素マスクは鬱陶しそうで邪魔なので、

  看護師さんにお願いして外してもらいました。

  その「もう外していただいて結構です」って言うのには、

  ちょっと勇気と覚悟がいりましたけど・・・。


  看護師さんが「よろしいですか?」と静かに私に確認をして、

  マスクは外されました。

  ドラマのように、看護師さんによばれた先生が走り込んで来て、

  胸をぐいぐいするような、肋骨おれるような心臓ッサージをする、

  なんてシーンは、ありませんでした。

  そんなドタバタした場面はなく、よかった、と思いました。

  静かに、静かに、彼はあの世へ昇っていきました。

  私はそっと手を放して、脱力気分で立ち上がり、

  それでも、うっすら明るくなり始めた東の窓のカーテンを開けました。

  11Fの病室から見えたその時の朝のお日様は、

  朝靄のなかで、まぁるく赤くポワンと浮かんでいるように見えました。

  なんだか、あの朝のお日様、忘れられません。

  今、愛するものが、一人旅立っていっても、

  ちゃんと約束通り、朝はくるし、陽も昇る・・・のよね。


  あの日のあの時刻から、一週間・・・

  早かったんだか、遅かったんだか、よくわかりません。

  ただ、あの静かな朝、を皮切りに、

  以降、猛烈なるあわただしさ、忙しさの、一週間でした。

  そして、葬儀を終えて一段落したというものの、

  その非日常的な落ち着かなさと緊張の感覚は、気持ちの芯では

  まだまだ続いています。。。


  彼がいない、ということが、私の日常になるまで、









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Last updated  2015年12月23日 06時42分37秒
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