シネマに賭けた青春「夢を追いかけた日々」の想い出

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カテゴリ: 松竹映画
寅さんシリーズの中で、この第3作と第4作が監督が違っている。第5作からは元の山田洋次監督だ。当時、山田監督は多忙の極にあり、森崎、小林両監督に手伝って貰ったらしい。

マドンナは和服の美女、新珠三千代である。新珠さんはこの作品の製作当時、テレビドラマ「細うで繁盛記」で料亭の若女将を演じており、まさにハマリ役だったと云える。

物語は柴又に寅さんが戻ってきたところからスタートする。その寅さんになんと見合い話が持ち上がる。相手は川千屋の仲居・駒子(春川ますみ)。

駒子は寅さんの顔なじみで、しかも亭主持ち、おまけにおなかに亭主の子を仕込んでいた。亭主の浮気が原因の見合い騒ぎだ。そうと知って寅さんの義侠心がムクムク。

駒子と亭主のために一肌脱いでやる。二人の復縁をとらやで祝ってやるのだ。その祝いの豪勢なこと。家に芸者を挙げて近所の衆を呼び、酒盛りときた。

その費用は全部とらや持ち。収まらないのがとらやの竜造とつね夫婦だ。「なんで他人のためにそこまでする必要がある!」と。さくらの主人博も交じって大ゲンカ。

それから暫くして、湯の山温泉に旅に出た竜造とつね夫婦、宿のもみじ荘に泊まると、驚いたことに寅が番頭をやっていた。

旅館の美人女将・志津(新珠三千代)に一目ぼれして居ついてしまったのだ。その頃、志津の弟・信夫(河原崎健三)がバイクで帰郷、幼馴染の恋人で芸者の染奴(香山美子)に胸の内を問いただそうとする。

グレた弟が心配だと打ち明ける志津に「青白いインテレのことはまかせといて」と胸を叩く寅。



抱腹絶倒にはほど遠いが、見どころはある。中風の染奴の父・清太郎(花沢徳衛)に寅が仁義を切るところは、寅の人柄を雄弁に語っている。それともみじ荘の従業員役で出演している左卜全老の飄々とした演技はなんとも味がある。


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見逃せないのは、木曽路を走るD51の勇姿である。エネルギッシュな寅さんを思わせるような鉄道マニアには必見の映像だ。





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Last updated  2011.09.26 14:46:25
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